プロフィール

PALCOM

Author:PALCOM
Patent and Legal Com (HK) Ltd.

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

全ての記事を表示する

FC2カウンター

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

法の適用に関する通則法36条について その1

アメリカの証券会社に証券口座を開設して、ETFを購入していた日本国居住者が死亡した場合に、日米両国において相続税の二重課税が生じるかどうかについて検討しています。

日本の相続税法によると、日本国居住者の海外財産も、日本における相続税の対象になります。海外に資産を移すだけで相続税を免れることができれば、一瞬にして富裕層の財産が国内から脱出してしまうので、日本国居住者の海外財産も、日本における相続税の対象となることは当然です。

他方、米国の相続税法によると、米国非居住者の米国国内財産に関しても、米国の相続税の対象となります。

もちろん、両国ともに一定の控除があるので、常に相続税を納付しなければならないわけではありません。

この点に関して、法の適用に関する通則法の36条に、「相続は、被相続人の本国法による。」という規定があるというコメントをいただきました。

「相続は、被相続人の本国法による」という規定があるので、例えば、アメリカに在住している日本人夫婦がおり、夫が死亡した場合には、被相続人(=死亡した人=夫)の国籍を基準として準拠法が決定されることになります。従って、このケースでは、日本の民法に基づいて相続人や相続分が決まります。

シニア世代の海外移住も増えていますが、法の適用に関する通則法の36条がなければ、日本人が死んだからといって、日本の民法が当然に適用されるわけではないことには注意が必要でしょう。

海外移住の予定などないという場合でも、自分の子供が国際結婚する可能性はあるでしょう。アメリカの場合、州によって法律が異なるので、「相続は、被相続人の本国法による」という36条の規定によっては、直ちに準拠法が決まらず、補則の規定に従うことになります。

多くのケースでは、妥当な結論が導かれるように法律が手当てしてくれているのですが、そのような法律を知らなければ、それは「結果オーライ」であっただけにすぎないでしょう。実際には、法律には必ず穴があるので、法律が手当てしてくれていない場合が出てくるはずです。

果たして、破綻本やマニュアル本がそこまで考えてくれているのかどうか、今一度立ち止まって考えてみる必要があると思います。
スポンサーサイト

相続面での香港とアメリカの比較 その1

海外直接投資における相続について検討しています。

投資において重要な問題として税金と相続がありますが、この2つの問題を真面目に取り扱っている海外投資ブログや書籍は少ないように思います。海外直接投資をする場合、コンサルタントとの付き合いも出てくると思いますが、税金と相続についてきっちり答えられるかどうかで、しっかりしたコンサルタントかどうかが分かるはずです。

日本の居住者が海外口座を開設して海外投資をするケース(海外直接投資)では、①香港の銀行や証券会社を通じて預金口座を開設したり、オフショアファンドを購入したりするケースと、②アメリカの証券会社を通じてETFを購入するケースが多いでしょう。概ね、アクティブ運用派はケース①、インデックス運用派はケース②を選ぶことが多いと思われます。

相続に関していえば、ケース①とケース②には、かなり大きな差があります。ケース①では、現地での相続手続きが不要であるのに対して、ケース②では、現地での相続手続きが必要になる可能性があるということです。アメリカ経由のETF購入の手数料の安さが強調されることが多いですが、相続が気になる年齢であれば、ケース①を選らんだ方が安全でしょう。もし、遺族が渡米しなければならないとすると、手数料の安さは1回の渡米で吹き飛んでしまうでしょう。

現地で相続手続きが必要になる可能性がある場合、パスワードと資金の引き出し方を記したノートを承継するという方法で相続を乗り切ることには大きなリスクが付随することになります。アメリカに納付すべき税金を納付しなければ、当然、脱税になるからです。アメリカの証券会社を通じては、オフショアファンドを購入することはできないので、アメリカの証券市場に上場しているファンドや会社の株式に資産が集中することになるはずです。

実際には、ある程度資産が増え、高齢にならなければ気にならない問題かもしれませんが、日本に居住し続ける可能性が高いのであれば、夫婦共有名義で香港の銀行・証券会社に口座を開設し、香港経由でオフショアファンドを購入する方が、相続に限っては安心でしょう。もっとも、日本に居住し続ける可能性が高いのであれば、アメリカであれ、香港であれ、海外口座を開設することを積極的にはお勧めしませんが。

相続税の二重課税は勘弁してほしい その1

海外直接投資と相続について検討しています。「法律が異なる」ということの具体的な例として、相続は絶好の話題だと思われます。デフレから海外相続まで話題が色々と飛びますが、それだけ海外投資というのは奥が深いのだということで、ご了承いただきたいと思います。

また、折に触れて、海外直接投資のリスクを取り上げていますが、もちろん、海外直接投資を止めるべきだと主張しているわけではありません。そういう主張をするのであれば、このようなブログそのものを続ける意味がありません。そうではなくて、リターンに比べて、海外直接投資のリスクは分かりにくいので、まず、リスクについて正確に勉強していこうというのが当ブログの趣旨です。

さて、「相続税の納税義務者は、日本では相続人ですが、アメリカでは被相続人です。」という記載に関して、「アメリカにある遺産を日本居住者が相続する場合、日米両国で相続税を払う、ということになりかねないのですよね。」というコメントをいただきました。

ご指摘のとおり、理屈の上では、「なりかねない」ですね。

前提問題として、アメリカにある遺産を日本居住者が相続した場合に、アメリカに相続税を払う義務があるかどうかですが、アメリカに所在する財産については、日本居住者であっても、アメリカへの相続税納税義務はあります。もちろん、控除がありますので、全ての事例で納税義務があるわけではないですが、可能性はあるということを押えておくべきでしょう。この点に関しては、日本の相続税法も含めて、別の記事で検討する予定です。

さらに、アメリカにある遺産を日本居住者が相続した場合に、日本に相続税を払う義務があるかどうかですが、これはもちろん、日本に相続税を払う義務があります。

従って、「アメリカにある遺産を日本居住者が相続した」というケースでは、相続税の二重課税という問題が起こり得ます。株式の配当の二重課税程度であれば問題は小さいですが、さすがに、相続税の二重課税というと看過できません。

二重課税問題に対処するために、租税条約がありますが、日米租税条約によって、相続税の二重課税は回避できません。個人レベルの税金でいうと、日米租税条約が適用されるのは所得税であって、相続税は対象外です。

しかし、租税条約が締結されていなくても、日本の国内法を根拠として外国税額を控除することはできます。相互リンク先の投資家にも、外国税額控除の手続きをされている方が何人かおられます。このような外国税額控除の手続きは可能なのでしょうか?

さらに、「海外税額控除も、支払っている人が異なるから使えないだろうし。」というコメントもいただきました。この点については、私も気づきませんでしたが、こういう理屈も成り立ちそうです。

このように考えていくと、「法律が異なる」ことを軽く考えることは禁物だということが分かると思います。

さらに検討したいと思います。

(続く)

海外直接投資のリスクを改めて整理してみる その2

破綻本はうさんくさいことが一読して分かるので、今更、批判する必要はありませんが、海外投資を楽しむ会の一連の著作が提唱する、庶民層がDIY(Do it yourself)で海外直接投資を行うという方法も、criticalに考えてみれば、批判されるべき箇所がかなり多くあります。適用される法律が全く異なるという事実を軽視しており、口座の開設方法や小切手の作成方法、FAXでの注文の仕方などを説明したマニュアル本が多いという点です。

海外投資のメリットは、手数料が安く、金融商品の種類が多いということなので、具体的で分かりやすいのですが、デメリットは、適用される法律や言葉が異なるという点にあるので、具体的に理解しにくいです。庶民層がDIYで海外直接投資を行う目的が、小遣い稼ぎをすることであれば、それほど神経質になる必要はないのかもしれませんが、本格的な資産形成の手段として海外直接投資を活用するというのであれば話は違うはずです。マニュアル本を見ながらDIYで海外直接投資を行うという考え方そのものが、本格的な資産形成を目的としていることと相容れないように思えるのです。

この当りは、個人の考え方次第という面がありますので、まずは、法律が異なるということが、客観的にどういう意味なのかを検討していきたいと思います。第一の問題は相続です。

相続面で言うと、日本の制度と英米の制度はかなり異なります。資産形成世代の場合、まだ相続が生じる年代ではありませんが、反面、いつ発生するか分からないという点で、厄介な問題でもあります。

相続税の納税義務者は、日本では相続人ですが、アメリカでは被相続人です。海外財産の相続手続きを経験する機会はほとんどありませんので、この違いの意味がよく分からないと思います。

アメリカでは、納税義務者が被相続人であるということですが、よく考えると被相続人は死んでいるので、相続手続きをすることができません。そこで、法技術的には、相続財産を一種の法人(財団法人)とみなして、この相続財産(estate)が納税するということになっているようです。しかし、相続財産も人でないので、相続手続きをすることができません。従って、実際に相続手続きをするのは、相続財産管理人ということになり、具体的には、弁護士が相続手続きを行います。この方法は、手続き的には面倒ではありますが、間に法律の専門家が入って相続財産を把握し、諸手続きを済ませてから相続人に財産が承継されるので、法的な安定性は大きいです。逆に、相続人の側から見ると、手続きが完全に終了するまで財産を勝手に使えないというデメリットがあります。

日本では通常このような手続きは取りませんが、例外的に、相続人が存在するかどうか分からないときに、相続財産を法人とみなし、相続財産管理人を選任するという類似の手続きをとります。

つまり、アメリカで相続が生じた場合には、日本では例外的に生じるような手続きを踏むことが原則であるということになります。

(続く)

ミネアポリス陸橋の大崩落と相続

浅井隆氏の著作について、「最後の円高」という著作でも出すのではないかというコメントを書いたところ、既に昨年(2006年)8月に、「最後の円高」という書籍が発行されているというコメントをいただきました。今回の円高を予想されていたのでしょうか?

ミネアポリスの陸橋の大崩落についても、何人かの方からご心配いただきましたが、特に事故に巻き込まれることはありませんでした。ただ、何度も通っていた道だったので、巻き込まれた可能性はありました。

今年の夏に、妻の父母、姉、甥(妻の姉の息子)が渡米して車でミネアポリスを案内しました。この時に、陸橋の大崩落に巻き込まれていたら、複雑な相続関係になった可能性がありました。海外旅行や海外移住などで事故に巻き込まれた場合の相続関係については、一応、普段から考えておく必要があります。

事故などで死亡した場合、死亡の順序によって相続関係が大きく変わってしまいます。

全員死亡の場合、死亡時刻が特定できなければ、同時死亡と推定されるので、妻の父の財産は、妻の母(被相続人の配偶者)、妻と妻の姉(被相続人の子供)、妻の甥(被相続人の孫)の何れも相続できないことになります。妻の父には兄弟姉妹がいないので、結局、相続人なしということになって、相続財産は国に没収されてしまいます。

全員死亡の場合に、妻の父、私の妻、私の順に死亡したことが証明できれば、妻の父の財産を一旦、私の妻が相続し、それを私が相続することになり、我々夫婦には子供がいないので、さらにその財産を私の親が相続し、私の親は高齢なので、いずれその財産は私の妹が相続することになります。

妻の父に兄弟姉妹や甥姪がいれば、事故死の順序によっては相続できる可能性が出てくるので、事故死の順序は大問題になってきます。

また、私が死亡した場合、私のWells Fargoの口座に預けてある預金は少額なので、取り戻すだけの手間隙をかける意味がなく、結局、Wells Fargoに没収されてしまうでしょう。

一家総出での海外移住や海外旅行にも、事故やそれに伴う相続などにリスクがあることを思い知らされました。

| ホーム |


 BLOG TOP  » NEXT PAGE


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。