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中国本土在住者が香港で資産運用する場合の課税関係 その6

前回の復習

①中国本土では、利子・配当・譲渡益に対する課税が存在する。

②香港は中国の一都市に過ぎないが、税金面ではあたかも別国のように取り扱われる。

③中国本土居住者のうち、居住期間が5年以下であれば、中国本土国外で得た利益については課税されない。

上記①及び③により、中国本土居住者が、中国本土の銀行や証券会社に口座を開設して資産運用した場合、運用によって得た利子・配当・譲渡益については中国国内で課税されることになります。中国本土の銀行に預け入れた預金の利子及び中国本土の証券会社で売買して得た株式の譲渡益は、中国国内で得た所得ですし、配当についても中国国内で支払われた国外所得に該当するので全て課税されるわけです(前回の記事を参照)。また、税金以外にも、中国本土には様々な規制がありますので、中国本土で資産運用すること自体有利ではありません。

これに対して、上記②により、中国本土居住者が香港で資産運用した場合には、中国本土以外の外国で運用していることになります。5年以下の居住者の場合、中国国内所得及び中国で支払われた国外所得にのみ課税されますが、香港での資産運用によって得た利益は中国国外で支払われた国外所得に該当しますので、中国本土での課税を免れることになります。また、香港は、タックスヘイブンの一種といえるので、香港現地では、利子・配当・譲渡益に対する課税が存在しません。従って、中国本土での課税も、香港での課税も合法的に回避できるという結論になります(但し、米国株や日本株の配当に対して現地(この例では米国や日本)で源泉徴収されるなど、中国及び香港以外の第三国から税金が課せられることはあります。)。

一方、中国本土居住者が日本の金融機関を通じて資産運用するケースでは、中国本土で課税されなくても、利子・配当・譲渡益などに対して日本で課税されますので、節税メリットがなくなってしまいます。

以上、最も質問を受けることが多い中国本土居住者を例にして説明してきましたが、日本の非居住者になった方が香港で資産運用すれば、合法的に節税する可能性が出てきます。従って、中国本土居住者に限らず、海外に移住した方こそ、ぜひ香港で資産運用されることをお勧めします。特に、複数の国に赴任する可能性がある場合、香港の口座は持ち運びできるので非常に便利です。

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中国本土在住者が香港で資産運用した場合の課税関係 その5

前回の記事の復習

①-1 中国(本土)居住者のうち、中国国内に住所を有する個人及び中国国内に住所を有しないが中国国内に5年超居住する個人
→中国に対して全世界所得を納税する義務を負う

①-2 中国国内に住所を有しないが、中国国内に1年以上5年以内居住する個人
→中国国内の源泉所得及び中国国内で支払われた外国源泉所得に対して課税される

日本人にとって分かりにくいのは、香港は中国の一部なのか、それとも別の国なのかという点です。香港は中国の一地域に過ぎず、独立した国家ではありません。但し、税金面などでは中国と異なる制度を有しており、課税関係についてはあたかも別国であるかのように扱われます。実際に、香港と中国本土では、二重課税を回避するための取り決めが制定されており、税金面に関してはあたかも別国であるかのように取り扱われていることが分かります。
☞香港と中国本土間での二重課税回避に関する取り決めの詳細についてはこちら

従って、香港で得た利益は、中国本土居住者にとって、外国で得た利益と同様に取り扱われることになります。

次に、中国本土での税金ですが、投資によって得た利益に対する課税が中国本土にも存在するかが問題となります。この点については、東京税理士会のホームページに記載があり、「特許権使用料所得、利子、配当所得、財産賃貸所得、財産譲渡所得、一時所得とその他の所得は20%の比例税率」とのことです。
☞特例などの存在により、中国本土に所在する外資系企業への投資に関しては異なる税率が適用される可能性がありますので、詳細については必ず専門家に相談してください。

結論的には、銀行預金や債券の利子、株式や不動産の譲渡益に対して中国本土での課税が存在するわけですが、その利益の源泉が中国本土に存在するのか、中国本土外に存在するかで課税の範囲が、ケース①-1とケース①-2で異なります。ケース①-2に該当する場合、香港で資産運用することにより合法的な節税が可能となると考えられますが、この点については、次回以降の記事で検討したいと思います。





中国本土在住者が香港で資産運用した場合の課税関係 その4

前回の記事の復習

中国に赴任している日本人が香港で資産運用した場合の課税関係はどうなるか?

①日本の居住者に該当するかどうかは、日本の税法に基づいて判断する。
②中国の居住者に該当するかどうかは、中国の税法に基づいて判断する。

以下、中国の税法に規定されている居住者・非居住者の定義について検討します。

中国では、中国に1年以上居住するものを「居住者」とし、その他を非居住者としています。(にいがた グローバル・ビジネス2003年5月30日p.6)

「1年以上居住する」の正確な定義が不明でしたので、この点については専門家に確認する必要がありますが、ここでは、物理的に中国に滞在している状態をいうものと考えて議論を進めます。

中国で1年以上勤務している方の場合、日本の非居住者に該当すると考えられますので、このケースでは、中国居住者であれば、日本国非居住者に該当するといえます(前回の記事を参照)。


東京税理士会その他のホームページによりますと、中国居住者及び中国非居住者の納税義務は以下のようになっています。

①中国居住者に該当する場合
 ①-1 居住者のうち、中国国内に住所を有する個人及び中国国内に住所を有しないが中国国内に5年超居住する個人
→中国に対して全世界所得を納税する義務を負う
☞東京税理士会のホームページ
 より詳しい説明として、”If you are deemed a “tax resident” by the Chinese government (possible if you have stayed in China for more than 5 years without residing outside the PRC for more than 90 days cumulatively each calendar year or 30 consecutive days always within a calendar year), you will have to pay individual income tax on your worldwide income. (5年を超えて中国本土に滞在する者で、各暦年において計90日を超えて中国国外に居住したことがないか、又は一暦年内に常に連続して30日を超えて中国国外に居住したことがない者は、全世界所得を個人所得税として中国に納税する義務を負う。)”
http://lunaticwisdom.com/blog1/2006/11/03/investing-in-china-expatriate-individual-income-tax/

 ①-2 中国国内に住所を有しないが中国国内に1年以上5年以内居住する個人
→中国国内の源泉所得及び中国国内で支払われた外国源泉所得に対して課税される
☞東京税理士会のホームページ

②中国非居住者に該当する場合
 ②-1非居住者のうち国内に住所を有しないが国内に90日超1年未満居住する個人
→中国国内の源泉所得のみが課税される
 ②-2非居住者のうち国内に住所を有しないが国内に90日以下居住する個人
→原則として中国国内所得についても非課税である

要するに、中国との関係が深くなるにつれて、課税される所得の範囲が増大していくということです。

中国に長期間赴任している場合、①-1又は①-2に該当するケースが多いと思われますので、次回記事では、このケースに該当する方が香港で資産運用した場合の課税関係について検討したいと思います。

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(right) on the nose 正確に、ぴったり

中国本土居住者が香港で資産運用する場合の課税関係 その3

前回の記事の復習

中国に赴任している日本人が香港で資産運用した場合の課税関係はどうなるか?

①日本の居住者に該当するかどうかは、住所、すなわち、生活の本拠が日本にあるかどうかによって判定する。
②日本の居住者に該当するかどうかは、滞在日数のみによって決まらない。
③ある人の滞在地が2か国以上にわたる場合に、その住所がどこにあるかを判定するためには、例えば、住居、職業、資産の所在、親族の居住状況、国籍等の客観的事実によって判断する。

以下、「住所がどこにあるかを判定するために、例えば、住居、職業、資産の所在、親族の居住状況、国籍等の客観的事実によって判断する」ための具体的な方法についての法律の規定を検討します。

所得税法施行令第15条
(国内に住所を有しない者と推定する場合)
 国外に居住することとなつた個人が次の各号のいずれかに該当する場合には、その者は、国内に住所を有しない者と推定する。
一  その者が国外において、継続して一年以上居住することを通常必要とする職業を有すること。
二  その者が外国の国籍を有し又は外国の法令によりその外国に永住する許可を受けており、かつ、その者が国内において生計を一にする配偶者その他の親族を有しないことその他国内におけるその者の職業及び資産の有無等の状況に照らし、その者が再び国内に帰り、主として国内に居住するものと推測するに足りる事実がないこと。
2  前項の規定により国内に住所を有しない者と推定される個人と生計を一にする配偶者その他その者の扶養する親族が国外に居住する場合には、これらの者も国内に住所を有しない者と推定する。

「国外に居住することとなつた個人が次の各号のいずれかに該当する場合」には、その者は、(日本)国内に住所を有しない者(すなわち、日本国非居住者)と推定すると規定されているので、「国外に居住することとなつた」場合でも、上記各号に該当しなければ日本国非居住者とは推定されないことになります。つまり、中国居住者=日本国非居住者ではないということです。

日本国非居住者と推定されるケース①は、「国外において、継続して一年以上居住することを通常必要とする職業を有する」ことです(所得税法施行令第15条第1項第1号)。「継続して一年以上居住する」という要件を満たさなければならないので、3ヶ月おきに日本と中国を行き来すれば足りるような職業では非居住者と推定されません。また、単に「推定する」だけなので、実際には、日本に頻繁に帰国しているようなケースでは推定が覆されることはあり得ます。以下で記載するケース②とは異なり、「その者が国内において生計を一にする配偶者その他の親族を有しないこと」という要件はありませんので、単身赴任の場合であっても、ケース①の推定がなされると解釈できます。

日本国非居住者と推定されるケース②は、「その者が外国の国籍を有し又は外国の法令によりその外国に永住する許可を受けており、かつ、その者が国内において生計を一にする配偶者その他の親族を有しないことその他国内におけるその者の職業及び資産の有無等の状況に照らし、その者が再び国内に帰り、主として国内に居住するものと推測するに足りる事実がないこと」です(所得税法施行令第15条第1項第2号)。これは、外国に永住する権利を有する場合です。ビザが永住査証であるか否かは、非居住者と推定されるか否かの点で重大な差があります。

日本国内に住所を有するかどうかの判断(=日本国居住者に該当するかの判断)は、具体的には、以上のように行われますが、事例によっては判定が難しいことが多いと思われます。国際税務に詳しい税理士をご紹介することは可能ですので、必要であればご連絡ください。

次回の記事では、中国本土居住者に該当するかどうかの基準及び中国国内の税制について検討します。

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中国本土居住者が香港で資産運用する場合の課税関係 その2

前回の記事の復習
「中国本土に赴任している日本人が香港で資産運用する場合」の課税関係はどうなるか?

①日本の居住者なのか、中国の居住者なのかを決定する必要がある。
→納税国の決定は、国籍ではなく、居住国を基準として行う(属地主義)
②日本の居住者に該当するか否かの判断は、日本の税法の規定を基準として行い、中国の居住者に該当するか否かの判断は、中国の税法の規定を基準として行う(日中租税条約4条)。

以下、日本の居住者に該当するか否かの基準について、日本の税法上どのように規定されているか見ていくことにします。

日本国所得税法第二条
 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一  国内 この法律の施行地をいう。
二  国外 この法律の施行地外の地域をいう。
三  居住者 国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて一年以上居所を有する個人をいう。
四  非永住者 居住者のうち、日本の国籍を有しておらず、かつ、過去十年以内において国内に住所又は居所を有していた期間の合計が五年以下である個人をいう。
五  非居住者 居住者以外の個人をいう。

日本の税法上、日本国居住者の定義は、(日本)国内に住所を有する個人です。「住所」とは、民法上、各人の生活の本拠を指し(民法21条)、税法上も同じです。
→詳細については、国税庁のタックスアンサー

日本国内に生活の本拠があるかどうかは、本人の主観(永住の意思の有無など)によるのではなく、客観的事実によるものとされています。
(上記国税庁のタックスアンサー参照)

ある人の滞在地が2か国以上にわたる場合に、その住所がどこにあるかを判定するためには、例えば、住居、職業、資産の所在、親族の居住状況、国籍等の客観的事実によって判断することになります。
(国税庁のタックスアンサーより引用)

滞在日数のみによって判断するものでないことから、外国に1年の半分(183日)以上滞在している場合であっても、わが国の居住者となる場合があります。
 1年の間に居住地を数か国にわたって転々と移動する、いわゆる「永遠の旅人(Perpetual Traveler, Permanent Traveler)」の場合であっても、その人の生活の本拠がわが国にあれば、わが国の居住者となります。

(国税庁のタックスアンサーより引用)
→これは言葉の定義の問題ですが、いわゆる「永遠の旅人」=「どこの国の居住者でもない者」と定義すれば、日本の居住者に該当する者は「永遠の旅人」ではないことになります。「永遠の旅人」=「どこの国にも半年以上滞在しない者」と定義すれば、日本の税法上、居住者であるか否かは滞在日数で決定されないので、「永遠の旅人」でも日本の居住者に該当する場合があり得ることになります。

国税庁のタックスアンサーのページにPTという言葉が出てくるほど国際化は著しいということなのでしょう。

「住居、職業、資産の所在、親族の居住状況、国籍等の客観的事実によって」居住者であるか否かの判定を行う具体的な基準については、次回の記事で検討したいと思います。

なお、国家公務員及び地方公務員については、「国家公務員又は地方公務員(これらのうち日本の国籍を有しない者その他政令で定める者を除く。)は、国内に住所を有しない期間についても国内に住所を有するものとみなして、この法律(注:日本国所得税法のこと)の規定を適用する。」という規定があります。
→「その他政令で定める者」は、「日本の国籍を有する者で、現に国外に居住し、かつ、その地に永住すると認められるもの」と規定されていますので(所得税法施行令第13条)、公務員の場合、日本国非居住者になることはほぼ不可能といえます。

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