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税務署から海外送金についてのお尋ねがきた場合

海外勤務をされていた方から、ご質問をいただきました。

200万円超の金額の海外送金をしたところ、税務署からお尋ねの手紙がきてしまったそうです。その種の手紙が来ることがあるという話しはよく聞きますが、本当に来るようです。

対応は、「事実を隠したりせず、正直に話す」ことでしょうか。

質問された方は、海外勤務されていたわけですから非居住者であり、その間に得た利子所得は原則として日本への納税義務は生じません。海外勤務を終えて日本に帰ってきた後も、海外に銀行口座を維持しており、その間に生じた利子所得は、日本に納税する義務があるのが原則ですが、給与所得者の場合、給与所得以外の所得が少額(年間20万円)であれば、例外として確定申告する必要はありません。幸か不幸か、サブプライム後、海外預金の利率も低くなっているので、少額免除要件を満たすケースが多いと思われます。

ところで、2010年4月現在、税務署からお尋ねの手紙が来るのは、100万円超の金額の海外送金に変更されていると思いますので、海外で得た給与を日本に戻すような場合、一度に送金すれば、お尋ねの手紙が来る可能性は高いはずです。海外で得た給与を日本に戻すようなケースであれば問題はないですが、初めから、日本に税金を払わないつもり海外投資をしているようなケースだと慌ててしまうのかもしれません。

別に脱税していなくても、税務署からの手紙に対応するのは煩わしいので、香港などに銀行口座を持っているのであれば、一旦、滞在国の銀行口座から香港の銀行口座に送金しておいて、日本のATM(セブンイレブンのATMが海外銀行発行のキャッシュカードでの引き出しに対応しています。)で香港の銀行口座からお金を引き出すとよいかもしれません。もちろん、滞在国の銀行口座から日本のATMでお金を引き出してもよいですが、滞在国の銀行口座はすぐに閉じてしまうでしょうから、どこかに一旦お金を置いておく口座があれば便利だと思います。

現地で得た給与はある程度まとまった金額になるでしょうから、どうやって日本に戻すのか考えておく必要がありそうです。海外から日本に戻るときには非常に忙しいので、なかなか、日本での納税のことまで気が回らないかもしれませんが、可能であれば、この辺りのことも頭の隅に置いておくべきでしょう。
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少額のアフィリエート収入と確定申告

相互リンク先のPassiveな投資とActiveな未来に、少額のアフィリエート収入の確定申告についての話題が取り上げられていました。年収が2,000万円以下のサラリーマンの場合、その年分の雑所得等の合計額が20万円以下であれば、課税総所得金額及び課税山林所得金額に係る所得税については、確定申告は不要です(条文上の要件はもう少し複雑です)。

幸か不幸か、ほとんどのサラリーマンは年収要件を満たす(つまり、年収(正確には給与等の金額)が2,000万円以下である)ので、アフィリエート収入のような少額の雑所得があっても確定申告は不要となることが大半です。

ところで、別の何らかの理由で確定申告をしなければならない場合、①年20万円に満たない少額のアフィリエート収入を申告しなければならないのか、それとも②年20万円に満たないので申告は不要なのか?という問題が生じます。海外投資をしていると、何らかの理由で確定申告をしなければならないことが大変多いので、①と②のいずれが正しいのか問題になります。

まず、法律上の根拠を探し、それがない場合には、自分で論理的な結論を出し、その上で税務署に相談するのがよいと思われます。

給与所得以外の所得の合計が年20万円に満たない場合に確定申告が不要となるということは、所得税法121条に規定があります。

所得税法121条(一部文言を省略しました。)
その年において給与所得を有する居住者で、その年中に支払を受けるべき給与等の金額が二千万円以下であるものは、次の各号のいずれかに該当する場合には、・・・その年分の課税総所得金額及び課税山林所得金額に係る所得税については、・・・申告書を提出することを要しない。
一  一の給与等の支払者から給与等の支払を受け、かつ、当該給与等の全部について第百八十三条(給与所得に係る源泉徴収義務)又は第百九十条(年末調整)の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、その年分の利子所得の金額、配当所得の金額、不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額、一時所得の金額及び雑所得の金額の合計額(以下この項において「給与所得及び退職所得以外の所得金額」という。)が二十万円以下であるとき。

「サラリーマンの場合、源泉徴収制度のために、確定申告不要が原則となっているので、副収入が少額に過ぎない場合、確定申告は不要ということにしてあげるよ。」というのが条文の内容といえます。

ここでの問題は、副収入が少額に過ぎないけれど、他の何らかの理由で確定申告する場合に副収入の扱いはどうなるのか?ということです。条文には、この問題の解答は直接記載されていないようですが、「副収入が少額に過ぎない場合、確定申告は不要ということにしてあげる」ということは、裏を返せば、「副収入といえども、確定申告をするのが原則だ」ということです。ただ、その副収入が少額の場合、源泉徴収が原則である給与所得者に限っては、手間がかかって大変なので確定申告を必要としないことにしたわけです。従って、121条の規定に関わらず確定申告する以上、「副収入といえども、確定申告をする」という原則に戻って、少額のアフィリエート収入も申告対象になると考えるべきでしょう。事業所得者の場合には、少額の副収入の確定申告免除制度はありませんが、事業所得者は確定申告が原則だからであり、確定申告する以上、副収入の確定申告を免除する理由はないからです。給与所得者も何らかの理由で確定申告をする場合には、事業所得者と同様に確定申告するわけですから、少額の副収入の確定申告を免除する理由がなくなるのは当然だと思います。

ところで、121条の条文を読んで気がつきましたが、少額の副収入の確定申告免除制度が使えるのは、「給与所得を有する居住者」だけなんですね。通常は「居住者」要件は重視されないと思いますが、このブログの読者には、「非居住者」が多いので、注意が必要と思いました。

いずれにしろ、20万円要件が問題にならないくらい、副収入も増やしたいものです。

納税は国民の義務ではない その5

国民の義務としての納税の義務について検討しています。

日本国憲法第30条 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。

この条文を素直に解釈すれば、「国民」とは日本国民のことであり、義務は日本国に対するものなので、「日本国民は、日本国の徴税権に服する。」、あるいは、「日本国は、日本国民に対して徴税権を有する。」という内容の条文といえます。徴税権の内容をどのように定めるかは立法政策に委ねられるので、属人主義も、属地主義も合憲になるというのが素直な帰結です。以前に、国民の義務として納税の義務が定められていることと、在日外国人に納税義務があること(あるいは在外日本人に納税義務がないこと)は矛盾しないという旨のご指摘をコメントでいただきましたが、このような趣旨(つまり、一般論として、日本国が日本国民に徴税権を有すること(国民の側から見れば日本国に対して義務を負っていること)と、徴税権の内容をどのように定めるかということは次元の異なる問題であって、後者は立法政策に委ねられるべき事柄だということ)だと考えられます。

しかし、この議論は、日本国憲法第30条の素直な解釈を出発点としているので、criticalに考えたときにもこのような結論になるかどうか、さらなる検討が必要だと思います。他方で、criticalに考えるといっても、論理のための論理であってはいけないわけで、誰にでも納得できる説明が必要となります。

以上を念頭に置くと、明治憲法と日本国憲法は、基本原理が全く異なる法律なので、義務の内容も自ずと異なるはずだという考え方を基本的な視点として議論を進めるのが分かりやすいと思われます。

明治憲法と比較した場合の日本国憲法の大きな差は、
①主権が国民に移ったこと
②制限規範であること
です。

主権が国民に移ったことによって、「主権者としての国民にどのような義務を負わせるべきか?」ということを新たに考える必要が出てきます。

この「主権者としての国民にどのような義務を負わせるべきか?」という視点で考えたときに、兵役・教育・納税という臣民の三大義務(旧憲法下での国民の三大義務)のうちで、真っ先に削られるべきであったのは、納税の義務です。納税の義務は、主権者としての国民の義務ではないからです。

(続く)

相続税について その2

相続税について検討しています。のっぽ187さんからも、「「格差が親子間にわたって受け継がれることを防ぐ」ことに日本人は実はあまり関心がないのではないか、と僕もずっと思っていました。二世議員、三世議員を見ていると、いつも、そう思います。 」というコメントをいただきました。現在の日本の状況を見ていると、相続税の廃止は検討の俎上にものぼらないので、同意していただける方がいると心強いです。

本来、各種論点の本質を提示することはマスコミの役割だと思うのですが、このブログでも指摘しているように、現在のマスコミにそのような役割を期待することはできません。相続税の問題ですと、廃止賛成派の論客の意見と廃止反対派の論客の意見を併記するだけです。廃止賛成派は諸外国では廃止の方向にあると主張し、廃止反対派はジニ係数の増大を指摘するという予想された枠内での議論ですので、お金を払ってまで新聞を読む意味はなくなっています。

相続税の場合、「格差が親子間にわたって受け継がれることを防ぐ」ことを目的とするのであれば、単純に、廃止か存続かを議論するのではなく、存続するとした場合、どのような目的で使うのであれば富裕層が納得できるかを議論すべきだと考えられます。この視点に辿りつけば、相続税は、公教育の無料化に使用すべきという結論になるのではないでしょうか?現に学費が払えないことが原因での退学が増えていますので、公教育、少なくとも実質的に義務教育といってもよい高校教育までの無料化は非常に切迫した問題だと思います。

海外脱出による富裕層の相続税回避に対する批判は多い割りに建設的な意見が出てこないのは、やはり、「格差が親子間にわたって受け継がれることを防ぐ」ことを心から日本人が願っていないからではないかと思えます。相続税が徹底した機会均等のためだけに使用され、その結果、機会均等が保証されるということは、逆に言うと、機会不均等を言い訳にはできなくなるということです。それはきついから、二世議員や三世議員を国会に送り込んで、相続税をばらまきのために使うというのであれば、相続税は廃止すべきだという結論になるべきです。

相続税について その1

所得税がない国は少ないですが、相続税がない国は結構あります。香港やシンガポールでは、既に相続税は廃止されましたし、都市国家以外でも、オーストラリア、カナダ、スイスなどにも相続税がありません。さらに、重税国家であるというイメージが強いスウェーデンでも、既に相続税は廃止されました。

もちろん、日本の制度を全て外国に合わせる必要はないのですが、相続税がない国の数を見ると、相続税を維持するのであれば、そのようにする必要が日本にはあるという説得的な理由を見つける必要があります。

相続税賛成派の最も大きな論拠は、格差が親子間にわたって受け継がれることを防ぐというものです。確かに格差が親子間にわたって受け継がれることは絶対に防がなければなりません。格差が親子間にわたって受け継がれれば、誰の子供に生まれるかという自己責任とは無関係な要因で格差が決定付けられるからです。

しかし、日本人の多くは、「格差が親子間にわたって受け継がれることを防ぐ」という名目で相続税の維持に賛成していると思いますが、「格差が親子間にわたって受け継がれることを防ぐ」ことを至上命題と考えているとは思えないところがあります。それは何故かというと、二世議員や三世議員をあっさりと当選させてしまうからです。「格差が親子間にわたって受け継がれることを防ぐ」ことを至上命題と考えているのであれば、二世議員や三世議員は親や祖父母と同一の選挙区から立候補できないようにすべきだという主張が出てきてもよいと思うのですが、そのような主張は有力なものではありません。

二世議員や三世議員を当選させる理由は、本人に実力があるからではなく、地盤を引き継げばその選挙区にとって有利だからだと思われます。従って、価値判断の序列としては、「格差が親子間にわたって受け継がれることを防ぐ」<「自分が今までどおりの利益を得ること」ということになります。別の言い方をすれば、「格差が親子間にわたって受け継がれることを防ぐ」という主張は、公益的な理由で主張されているわけではなく、私的な理由で主張されているに過ぎないのではないかということです。

(続く)

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