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夕張市破綻の責任は夕張市にある

週刊ダイヤモンド(2007年3月10日号)に全国市町村の倒産危険度ランキングが掲載されており、非常に参考になりました。目先の好景気でつい忘れがちですが、公的部門の財政状態が極度に悪化していることは常に念頭に置いておかなければなりません。

同記事に、夕張市の再建計画の厳しさにつき全国から同情の声が寄せられていることともに、一人の市議の発言も紹介されていました。
「交通事故の場合、責任の割合に応じて修理費用を負担する。夕張問題でも国、道、市、銀行などがそれぞれの責任に応じて負担を負うべき。市民だけが負担を負わされるのはおかしい」(記事より引用)

日本の風土ではこのような発言がまかりとおりますが、おかしいのは、この市議の発言です。

第一に、責任のレベルに質的な差がない交通事故の場合と違って、国、道、市、銀行のうち第一義的に責任を負うべきなのは夕張市であることは明らかです。従って、夕張市の市議という当事者が他者に責任を転嫁する発言をすること自体、許されるべきものではありません。従って、発言の内容そのものの真偽以前の問題として、発言者に発言の資格がないという意味において、このような主張は無視すべきものです。

第二に、市議の発言に続くのは、「夕張市の破綻は国策による炭鉱閉山やリゾート開発の後処理、国の景気対策のツケなどに起因する・・・」という主張ですが、責任の所在を検討する順序が故意に曲げられています。仮に責任の所在が複数あるとしても、第一義的に責任を負うべきなのは夕張市であるのですから、責任の所在を検討する順序は夕張市を筆頭とすべきです。各種報道で明らかなように、夕張市では民間企業でいえば粉飾決算に該当する行為が行われていたのですから、まずは、行政機関の責任(これは法的責任の有無が問題になるレベルです。)と監督者である議会の責任を徹底的に糾弾するのが筋というものです。いずれにしろ、責任の大半が夕張市にあるのかどうかを徹底的に検討してから、国などの責任を検討するという順序を踏まなければならないのは明らかです。

第三に、夕張市の破綻は国の政策に起因するという結論を導くための論拠がはなはだ乏しいといえます。炭鉱閉山という過去の出来事が2006年度の自治体破綻の原因という主張を許せば、破綻した団体の責任を問うことなどできなくなります。国もリゾート開発を誘導し、借金を奨励したのは事実ですが、観光開発に活路を求めるという意思決定をしたのは夕張市に他なりません。これも、このような主張を許せば、破綻した団体の責任を問うことなどできなくなります。

この市議の主張は、日本の風土では受け入れられやすいものですが、論理的には全く誤っています。このような主張が受け入れられれば、国家破綻時にも同種の主張がなされることになるのでしょうが、国家破綻時には、責任を転嫁するべき団体が国内にはないことに留意しなければならないでしょう。

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