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海外投資 Q&A その11-3 3人以上の親族による共有名義口座の開設とその税務

夫がサラリーマン、妻が専業主婦というケースでは、金融資産は夫の特有財産であり、夫婦の共有財産ではありません(夫婦別産制)。

夫婦別産制(民法762条)に関しては、その合憲性が争われた事案があります。もし夫婦別産制が否定されれば、夫が高所得者、妻が専業主婦という家庭は納税額をかなり減少させることが可能となります。

 夫婦別産制の場合:
   夫の課税所得=3000万円
   税率が50%とすると、世帯の納税額は1500万円
 夫婦共有制の場合:
   夫の課税所得=1500万円
   妻の課税所得=1500万円
   税率が30%とすると、世帯の納税額は900万円

夫婦共有制を採用すべきである理由として、裁判では、原告の側から、妻の内助の功が挙げられました。ただ、夫の高所得が婚前から得られていたものであれば、「内助の功」があったから高所得を得たとは言えないので、このような主張は受け入れられないでしょう。

理論的には、夫は妻に対して家事労働の対価を支払うべきであり、その際には、妻が夫から得ている利益(食費や家賃を負担することを免れている)を金銭に評価して差し引くことになります。

その他、一心同体的な夫婦観を根拠として夫婦共有制を肯定する考え方もあり得ます。そもそも、夫は妻に対して家事労働の対価を支払うべきであり、妻は夫に食費や家賃を支払うべきという考え方は、現実の夫婦関係においては異常なものなので、夫婦共有制を肯定する考え方にも一理あります。実際、外国には、夫婦共有制を採用している国や夫婦共有制を選択できる国もあります。ただ、現在の日本では、法律的な問題もあって(夫婦共有財産だと差し押さえの場合など極めて面倒な問題が生じ得る)、夫婦共有制を選択することは困難です(実際には、婚前にそのような公示をすることは可能なようですが、ほとんど行われていません)。その端的な例が、共有名義の銀行口座の開設を認めていないことです。また、法律的な問題以外にも、共稼ぎが増えているため、夫婦別産制にしても特段の問題が生じず、むしろ、その方がすっきりするという社会状況の変化、さらには、夫婦共有制を認めると格差が拡大するという格差問題の観点からも夫婦共有制が認められることはなさそうです。

以上より、夫サラリーマン、妻専業主婦という夫婦が海外口座を共有名義で開設する場合、海外口座に預ける資産の所有権は夫に属することになります。親子の場合には、生計が別であることが多いため、資産の帰属についての争いが生じることは少ないはずです。

次に、海外口座に預け入れる資産が夫の特有財産であるということになると、夫婦の共有名義口座に預けることによって妻に資産を贈与したことにならないかという問題が生じます。この点については、次回以降の記事で検討します。

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lose one's head 気が動転する


   
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