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学者の与太話に気をつけろ

以前、古本屋で特に理由もなく購入した「IT革命扇動者に糾す(東谷暁著、小学館文庫)」という文庫本が面白かったのでご紹介します。以下、『 』内は同書よりの引用。

内容は、IT革命の扇動者たちの言動がいかにでたらめであったか、そして彼らは何の責任もとっていないし、反省もしていないことが縷々記載されています。

学者やエコノミストたちは、形式論理的には正しそうな説を振りかざしがちです。そして、ひどい場合には、形式論理的にすら正しくもなさそうな説を堂々と主張した挙句、ブームが終わると、自分だけはブームの終焉を予想していたというような言説を撒き散らします。ITブームの場合がまさにそうで、竹中平蔵、中谷巌(多摩大学学長)、榊原英資、日本経済新聞、アラン・グリーンスパン、アメリカ商務省など、国内外の著名な学者や団体の楽観的な予想は全くの嘘であったことが明らかとなっています。

特にひどかったのが竹中氏で、国会で「ITで500万人の雇用創出」をぶち上げた後も、eベイやプライスラインなど具体的な社名まで挙げて、IT革命の凄さや生産性の向上を喧伝し続けました。

IT革命を礼賛する声が多かった1999年ごろには、極めて威勢のよい発言が目立ちます。

『要するに、IT革命とは、取引費用(トランザクション・コスト)を限りなくゼロに近づける革命のことなのである。』(週刊東洋経済1999年11月6日号、竹中氏)

『このIT革命が、経済全体を恐ろしいほどに変えるものだと認識され始めたのは、意外にもそう古い話ではありません。』(ソフト・パワー経済(PHP研究所)、竹中氏)

『情報革命の本質は「取引コスト」が激減すること』(中谷氏、潮、2000年1月号)

それが、米国でITバブルがはじけるにつれて、トーンが変わってきます。

『彼らはやはり本気で信じていますよね。・・・・革命が始まったのだと・・・これは一種のテクノロジー信仰ですよ。』(榊原氏、p.38より)

『ネット関連の株価が暴落したのは、実は、「中抜き」はそう簡単に起こらないことが明らかとなってきたためである。』(中谷氏、p.39-40より)

『ニュー・エコノミーを体現したアメリカが、ついに本格的な調整局面に入ったと考えられる。このことは、世界が初めての”デジタル・リセッション(景気後退)”を経験することを意味している。デジタル・リセッションがどのようなものになるか、まだ誰にもわかっていない』(竹中氏、中央公論2001年3月号)

中抜きが起こって取引コストの激減が実現するとはしゃいでいた学者が、前言を無視して、あたかも客観的な評論であるかのように、「中抜き」はそう簡単に起こらないことが明らかとなってきたといっていますが、そもそもITの進展によって、リーガルリスクや物流のリスクなど各種の取引リスクが減るわけでもなく、むしろ、海外取引が増大することによって取引が複雑になるため、中間業者の必要性は増大しています。

竹中氏の発言に至っては、意味が不明です。「ニュー・エコノミーを体現した」経済はリセッションがないはずであったのに、”デジタル・リセッション”などという妙な横文字でごまかした挙句、”デジタル・リセッション”がどのようなものになるか、誰にもわかっていないなどと煙に巻いています。後から見れば、ニュー・エコノミーは嘘であり、IT革命はバブルであったというのが正解で、竹中発言の意味は誰にもわからないというのが正直なところでしょう。

学者やエコノミストは、ブームに適当な後付けの理屈を付けるだけで、予想が外れても全く責任を取りません。このような予想にはくれぐれも気をつけなければならないと思います。IT革命が経済を劇的に変化させたかどうかはともかく、IT革命の扇動者たちによって人生が劇的に変化した人は少なくないのではないでしょうか。

今日のイディオム
let on ふりをする

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コメント

はじめまして
いつも参考にさせていただいております。
私のブログ「海外投資生活」http://independenceday2030.blog93.fc2.com/ にリンクを貼らせていただきました。
これからも有益な情報を期待しております。

リンクの件、ありがとうございます。
相互リンクさせていただきます。

今後とも、ご愛読ください。

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