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スティールによるブルドックソースのTOBについて その3

「株主利益のみを追求するのは妥当でない」という価値判断に立脚した高裁決定は妥当なのではないかという趣旨のコメントをいただきました。

この種の話題になると議論がかみ合わないので、議論を整理したいと思います。

私も、「株主利益のみを追求するのは妥当でない」と考えます。まず、この点について誤解があることが、議論がかみ合わない一つの理由です。

「全うな経営とは、当該企業の経済価値創造を効率的に行うために、あまねくステークホルダーに対して、最適な経済価値配分を行うことです。」
http://www.yuichiro-itakura.com/archives/2005/06/27-1029より引用

この意見について異論をはさむ余地はほとんどないでしょう。重ねて言いますが、私もこの意見に賛成です。

では、どこで結論が分かれて、議論が起こるのでしょうか?

ステークホルダー論者の論理展開は、以下のとおりです。
①株主利益のみを追求するのは株主としての地位の濫用であり、株主以外のステークホルダーの利益も考慮すべきである
  ↓
②スティールは株主利益のみを追求している
  ↓よって
③スティールは株主としての地位を濫用しており排除すべきだ

この論理展開で検討されなければならないのは、では、ブルドックソースは「株主以外のステークホルダーの利益を考慮しているのか?」という点です。ブルドックソースに遊休資産がたくさんあることが、「株主以外のステークホルダーの利益」とどのような因果関係にあるのかを説得的且つ具体的に説明できなければ、上記論理展開の前提が崩れることになります。「株主以外のステークホルダーの利益も考慮すべき」といっている以上、ブルドックソースはステークホルダーに利益をもたらしていたことが当然の前提だからです。

株主の9割近くが買収防衛案を支持したことは、法的な理由付けとしては有効ですが、非効率な経営をしていたことが「株主以外のステークホルダーの利益」とどのような因果関係にあるのかを説得的且つ具体的に説明できなければ、機関投資家を通じて投資していた個人投資家としては納得できないはずです。

私の主張は、資本主義が至上の価値であるという主張ではなく、資本主義国であるにもかかわらず資本家の価値を守る人間が少ないのは問題ではないのかという主張なのです。






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コメント

オペラ座の怪人と申します。ブルドックソースのTOBについての議論を拝見しました。このあたりの議論はだいたいふたつに分かれるようです。PALCOMさんは、株式資本主義の原理に忠実であるべきだという意見のようです。しかし、資本主義はひとつではないし、資本主義社会は多様なのが現実です。さらに、M&Aなどの場合、企業統治のあり方が問題となりますので、さらに、企業ごとの個性がでてきます。もちろん、株式公開している企業なので、市場で株式を多数購入すれば、企業の支配権を買うことが、原則として可能です。しかし、アメリカやイギリスのいわゆるアングロサクソン型の資本主義、企業統治の考え方だとPALCOMさんの考えでぴったりでしょう。けれども、日本では、資本主義は、輸入した外来システムであって、そもそも、敗戦国の日本には、強力な資本家は存在しなかったと思われます。かわりに、企業同士の株式もちあいが、日本的な企業統治の手法となっていた時期もありました。ですから、強力な資本同士の食い合いを前提とする米英型資本主義は日本にはなじんでいないと思います。最近、ブルドックとほぼ同時に、三星食品への外資からのTOBがあり、大株主も歓迎し、株価も50%以上あがりました。買収のメリットも明確で、誰もが納得するような◎ TOBでした。それでいいんです。資本の論理だけで、株価をあげる必要はないと思います。キャッシュ資産がおおければ、経営は安定しませんか?資産からめいっぱい利益をしぼりとろうとするがアングロサクソンですが、あまりえげつないことはまねしなくていいと思います。べつに、えげつない投資家から投資してもらわなくてもうまく経営していけるのですから。企業が健全ならそれでいんです。

コメントありがとうございます。

根本的な価値観の相違があるのであれば、仕方がありませんね。私自身、日本の会社に勤めておりませんし、日本の会社にも投資していませんので、そもそも批評する資格がないかもしれません。

価値判断は各自が行えばよいと思いますが、一応まとめとして、ことの顛末のみ記載しておきたいと思います。

①ブルドックの資産は8割近くが現金・有価証券で、(良し悪しは別として)ファイナンスの常識を逸脱しており、それがこの問題の発端となった。

②スティールにまんまと23億円もとられてしまった。これはブルドックの税引き後利益の4倍以上に相当する。

③ブルドックの池田社長はたたき上げの経営者の意地にかけても、堂々とTOBに応じるべきであったと思われる。



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