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200万円を超える海外送金の報告義務その4

200万円を超える海外送金(又はその受領)については、金融機関(郵政公社を含む。)から所轄税務署長への報告義務があります。

別に課税逃れをする目的ではなくても、そのような調書が税務署に送付されることを避けられるのであれば避けたいと思うのが通常でしょうから、200万円以下の金額で何回かに分けて送金すればよいのかという疑問が当然浮かびます。

結論的には、現行の法律上は、200万円以下の金額に分けて送金又は受領すれば、税務署長への報告は回避されます。ただ、海外資産の把握が困難なことからすれば、このような回避法が乱用されれば、当然、200万円という金額を引き下げることが考えられます。

以下、「Q&A改正外為法と海外投資の税務 株式会社ぎょうせい、山田煕編著」の記載を引用しながら検討します(以下、「」内は引用)。

まず、海外送金調書の提出が必要な金額が200万円に決まった経緯は、以下のとおりです。
「大口送金を200万円以下の複数の取引に分散して送金したようなケースについては報告する必要がなく・・・容易に報告義務回避を行うことができます。・・・このような抜け道に対しては、基準額を引き下げることにより対応することも可能ですが、報告基準額の設定に当たって当初100万円以上であったのを、金融機関等の反対により200万円超に緩和した経緯もあって、簡単に引下げというわけにはいかないと思います。」

海外送金は、個人の海外投資以外に、貿易業者その他海外取引でも頻繁に行われていますから、100万円以上で報告義務を課すことにより、金融機関等の事務処理が増えることは確かでしょう。ただ、書籍の発刊は1998年であり、その後、個人の海外投資が非常に増えているという事情およびこの書籍の発行後に米国でのテロが発生したという事情に鑑みれば、金融機関等から反対があるというだけで、引下げが簡単でないということはできないように思います。引下げや要件の厳格化が行われるかもしれないと考える具体的な理由は、以下のとおりです。

①現金での持ち出し及び持ち込みは、100万円超で申告が必要であるので、それとの整合性を図る。
②「アメリカでも、金融機関等に対して報告・記録保存義務が課されており、その額は1万ドル以上の取引である。」
→この金額は変更されている可能性があります。
③「米国では、金融機関が小口分散化を知っている場合には、金融機関に名寄せの義務がある旨の規定を設けています。また、刑罰面で、小口分散化による脱法行為に対しては、刑法上の間接正犯の考え方を立法化して、取引の相手方(注:送金を行った者のこと)を報告義務違反として処罰対象としています。」
④海外送金調書は電子媒体での提出も認められている(海外送金調書法第4条第2項)ので、コンピュータで管理すれば、金融機関側の事務処理の負担を軽減することは不可能でない。

以上の考察を前提にすれば、①200万円超という金額の引下げはあり得る。②引下げられる場合の金額は100万円超になる可能性が高い、と思われます。

また、米国では、金融機関に名寄せ義務を課していることとの関係で、金額以外の要件、例えば、年間の送金回数をや送金総額を要件に加える可能性はあり得ます。
→米国では、間接正犯の理論を応用して、小口分散化した送金者本人を報告義務違反で処罰していますが、「小口分散」の定義が曖昧ですし、正確には間接正犯といえないので、送金回数を要件にするのが正しいと思います。

まとめますと、以下のような要件になると予想されます。
①金額要件は100万円超
②年間送金回数又は送金総額を要件に加える
③法人と個人で要件を変える
→あくまで予想ですので、このとおりになるかどうかは分かりません。



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コメント

PALCOMさん、興味深い記事をいつもありがとうございます。国税庁に報告しなくとも金融機関には記録はしばらく残っていますよね??
そうすると全く売らなくても配当を申告していなかった場合遡及して課税されるわけでしょうか??

たけ先生、こんにちは。

おっしゃるとおり、金融機関に海外記録は残りますね。
従って、何らかの理由で(よくある例としては税務調査で)、海外送金した事実が明らかとなって、それがきっかけとなって海外で株式を購入して配当を得ている事実が税務署に知られれば、配当に対して遡及して課税されることになりますね。

もっとも、サラリーマンの場合、少額の配当(20万円以下)に関しては申告不要ですので、配当額がこの限度であれば合法的に節税できます。少額所得の免除については、要件も複数ありますので、詳しくは、別の記事に掲載する予定です。

日本にいる外国人の留学生は母国へ送金したいので、1000万円の総額で、200万ずつ何回分けて、いくつの銀行から分けて送金するなら、可能ですか?どんな問題が起こりますか?

rui22さん

200万円を超える金額を国外送金しても、銀行から所轄税務署長へ報告が為されるだけなので、送金者本人が(税務署から呼び出しを受けるなどの)特別な不利益を受けるわけではありません。

むしろ、海外送金を依頼する際に、金融機関からお金の出所と送金者の身元について質問を受けるので、その質問に答えられるかどうかが重要だと思います。






ありがとうございます、1000万円を母国へ送る安全な方法を教えてくれませんか?

以前は小切手や為替で送ることもあったようですが、紛失リスクがありますのでお勧めできません。現在では、電信送金が普通で、早くて安全です。大金なので誤送金のリスクが気になるというのであれば、多少手数料がかかっても複数回に分割して送金されるべきです。

数回分割して送るなら、何もも問題が起こらないですか?年に何回送れますか?短期間で1000万を送りたいので、いい方法を教えてください。

200万円を超えると税務署に報告が行くというだけなので、それが気にならないというのであれば、1000万円を1回で送っても問題はありません。もちろん、海外送金を依頼するときに銀行から目的を聞かれると思いますが、きちんと説明すれば大丈夫です。

教えてください

以前海外勤務をしていたさいに現地通貨で得た給料による貯蓄(200万以上)を日本の自分の口座に送金したところこの手のお尋ね手紙が来てしまったのですが、その間に得た利子所得まで調べられたり課税されたりすることになるでしょうか?

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