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納税は国民の義務ではない その3

勤労・教育・納税が国民の三大義務であるとされており、その旨の規定が日本国憲法に存在します。憲法に書かれているくらいだから、これだけは守らなければならない重大な義務だという意識があるかもしれませんが、事実は逆で、これらの義務は、純粋に法的な意味で義務とはいえず、一種の努力目標のような軽い意味しかないと解釈すべきではないか?というのがここでの問題意識です。

以前、納税の義務が国民の義務ではないという趣旨の記事を掲載しましたが、憲法論として適切でないという趣旨のコメントをいただきました。そこで、主張の筋道をまとめますと、以下のようになります。

①憲法上、納税の義務は法的な意味での義務ではない
②法律上、納税の義務は「居住者」の義務であって、「国民」の義務ではない
  ↓従って
③納税の義務は、「国民」の義務ではない

②については賛同であるというコメントを専門家からいただきましたので、議論の中心は①になります。つまり、憲法論です。憲法論は、とかく抽象的になり易いので、なるべく分かりやすく、また、知識として得るところがあるように議論を展開していきたいと思います。

現行の憲法には、勤労・教育・納税が国民の三大義務として規定されています。法律というのは理論的な体系なので、何故、3つなのか?何故、勤労・教育・納税が三大義務なのか?というところを突き詰めて考える必要があります。

「何故、勤労・教育・納税が三大義務なのか?」という問いですが、この問いに対する答えは、明治憲法の下で三大義務が定められており、明治憲法下における国民(臣民)の三大義務は、兵役・教育・納税だったからというのが正解のようです。また、明治憲法下で、3つの義務が課されていたのは何故かというと、おそらく、三大義務というのは語呂がいいからではないでしょうか?

ご存知のように、第二次大戦の敗戦に伴って、明治憲法は全面的に書き換えられることになりました。そのとき問題になったのは、国民の義務をどうするかということでした。日本国憲法は、明治憲法の改正の形式をとっていたので、色々議論はあったようですが、結局、三大義務を引き継ぐという結論になりました。

ただ、戦力の放棄によって、論理的に兵役の義務を維持することは不可能となったわけで、その代わりに登場したのが、勤労の義務でした。

この一連の立法作業については、以下のような批判が成り立ちます。

まず、兵役の義務を維持することができなくなったのであれば、それに対応する義務は廃止するというのが素直な考え方です。

次に、教育の義務ですが、これは、明治憲法下では、憲法そのものではなく、教育勅語によって定められている義務でした。しかし、教育勅語的な思想は、現行の憲法下では否定されていますので(もちろん、個人がそのような思想を持つことは自由です。)、教育の義務も現行の憲法に承継すべき義務ではなかったわけです。

ここまでの議論で明らかなように、現行憲法の三大義務というのは、かなりいいかげんな経緯でできたものです。

(続く)
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