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サラリーマン債券という考え方について その4

橘玲氏の著作「黄金の扉を開ける賢者の海外投資術」に記載されているサラリーマン債券という考え方について検討しています。

何故しつこく検討しているかというと、この本の出版が2008年の5月で、実際に、海外投資に資産全額をつぎ込み、その後の暴落によって、財産を一気に吹き飛ばしたというブログを読んだからです。

相互リンク先の投信で手堅くlay-upに問題の箇所の記述が引用されていました。管理人のじゅんさんが最も印象に残った章だそうです。

----------------------------------------------------------
経済学ではひとりひとりの労働価値を「人的資本」と考える。私たちはこの人的資本を労働市場に投資して、日々の糧となる収益(給料)を得ている。
自分自身のおおよその価値は年収を長期金利で割り引く事で計算できる。
たとえば、年収500万円なら、長期金利2%で割り引いて、人的資本は2億5000万円だ(2億5000万円を定期預金しているようなもの)。
もっともこれはかなりアバウトな試算であるが・・・少なくとも1億円以上の人的資本「サラリーマン債券」を持っている。
----------------------------------------------------------

この記述を参考にして、私が独自に創作した以下の論法の是非をcriticalに検討しています。

①サラリーマンを金融商品とみなした場合の現在価値は2億5000万円である。
   ↓
②サラリーマンは安定的な収入を定期的に生み出すので、金融商品のうち債券にたとえることができる
   ↓よって
③サラリーマンは、現在価値が2億5000万円の債券(サラリーマン債券)にたとえることができる

同じくじゅんさんのブログによると、橘氏の著作には、以下のような記述もあるそうです。

---------------------------------------------------------
既に1億円以上のサラリーマン債券を保有している訳で・・・これより著者は、以下の様な投資の基本法則を示しています。
1. 金融資産に比べて人的資本が圧倒的に大きい場合、全資産を株式に投資すべきである。
2. 金融資産に比べて人的資本が圧倒的に大きい場合、投資にはレバレッジをかけるべきである。
3. 金融資産に比べて人的資本が圧倒的に大きい場合、全資産を海外資産で保有すべきである。
---------------------------------------------------------

昨日までの検討で、そもそも、サラリーマンは労働の対価として将来的に収入を得ることができるというだけなので、サラリーマンが自身の収入をサラリーマン債券にたとえることはおかしいという結論に達しました。

将来収入の現在価値という概念は、現に所有している資産とは区別しなければならないということです。当たり前のことです。上の論法では、サラリーマンが自身の収入をサラリーマン債券にたとえることによって、サラリーマンが現に資産を所有しているかのような結論になっていますが、それは誤りです。

論法の①に戻りますと、「サラリーマンを金融商品とみなした場合の現在価値は2億5000万円である。」です。一見正しそうですが、昨日までの検討により、これには、重要な前提があると思います。

それは、「サラリーマンを金融商品とみなせるのは、資本家のみである。」という前提です。

金融商品というのは物的資本ですから所有の客体になり、必要に応じて、処分(売却)できます。従って、サラリーマンを金融商品とみなせるためには、サラリーマンを人的資本として所有している立場にあることが前提になるはずです。資本家の立場からすれば、同じ資本であるから、サラリーマン(人的資本)を金融商品(物的資本)とみなすことに特段の不都合はないでしょう。実際には、サラリーマンだけを売り飛ばすことは難しいでしょうが、人的資本と物的資本をまとめて売却し(会社の売却など)、現金に換えることは可能です。

これに対して、サラリーマンは自身を資本とみなすことはできない(譲渡換金して、物的資本に変えることができない)わけですから、自身を物的資本である金融商品にたとえること自体がおかしいといえます。

以上の考察からすると、資本家が上記の論法を使用した場合には、上記の論法は「労働者は私の資本だ!」といっていることになります。これは正しいです。これに対して、サラリーマンが上記の論法を使用した場合には、上記の論法は「労働者は資本家だ!」といっているのと同じことです。これは誤りです。

「労働者は資本家だ!」といってしまえば、リスク許容度が大幅にアップし、レバレッジをかけて全額海外株式投資することができるという結論になるのもうなずけます。

海外投資を始めた頃には、海外投資を楽しむ会の著作は読みましたが、「所詮、レトリックはレトリックに過ぎない。レトリックを駆使しても、ストックを保有していることにはならない。」ことが分かってからは全く興味がなくなりました。

(このシリーズは終了)
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橘玲先生の投資スタンス

橘玲先生は人的資本について非常に深く考えています。年収500万だとしたら毎年500万の利払いのある債券と同じ。定年まで30年あるとしたら1.5億円の現在価値があります。(計算は直感的なもので、昇給やインフレや金利は無視しています)。 サラリーマンの給料...


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