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主要国の貧困率 その2

構造改革の急先鋒であった中谷巌氏の著作「資本主義はなぜ自壊したのか」(集英社インターナショナル)という本の299-302ページの記載について検討しています。

主要先進国の貧困率の比較が為されており、1985年と2005年のデータが記載されています。それによると、

1985年 再分配前→再分配後
日本 12.5→12.0
アメリカ 25.6→17.9
フランス 35.8→8.3
ドイツ 26.9→6.3
イギリス データなし
スウェーデン 26.1→3.3
ノルウェー 18.7→6.4
デンマーク 20.1→6.0

2005年 再分配前→再分配後
日本 26.9→14.9
アメリカ 26.3→17.1
フランス 30.7→7.1
ドイツ 33.6→11.0
イギリス 26.3→8.3
スウェーデン 26.7→5.3
ノルウェー 24.0→6.8
デンマーク 23.6→5.3

中谷氏は、2005年後の再分配後の貧困率が米国に次いで二番目に高くなっていることに着目して、「大変だ!大変だ!」と騒ぎ、構造改革はまちがいだったと反省しているわけです。

しかし、資本主義的政策を進めれば、格差が拡大することは当たり前のことであり、中谷氏も、構造改革に賛成した国民も、それは分かっていたはずです。

むしろ、上記のデータでは、1985年度の数値に注目すべきでしょう。
1985年 再分配前→再分配後
日本 12.5→12.0
アメリカ 25.6→17.9
フランス 35.8→8.3
ドイツ 26.9→6.3
イギリス データなし
スウェーデン 26.1→3.3
ノルウェー 18.7→6.4
デンマーク 20.1→6.0

1985年の再分配前のデータでは、日本の貧困率の低さが際立っています。再分配前の貧困率が低いというのは、必ずしもよいことではなくて、まともな自由競争が存在しなかった可能性を示唆しています。とすれば、構造改革推進派としては、まともな自由競争が存在しなかった状態(1985年再分配前12.5)をまともな自由競争が存在する状態(2005年再分配後26.9)にしたことを大きな成果として主張するべきだと思います。

この主張に対して、構造改革反対派はまともな自由競争が存在しなかった状態(1985年再分配前12.5)に戻せと反論するのではなく、格差の中身(=公正な格差かどうか=自由競争があれば格差は発生するが、格差が発生しているからといって自由競争があるとは必ずしもいえない)、再分配の方法について建設的な反論をすべきでしょう。

中谷氏はIT革命のときにも、中間管理職消滅説などいいかげんな言説を吹きまくっていましたが、構造改革推進派の急先鋒だった中谷氏の反省のレベルがこの程度のものであることは、構造改革を推進したときの論理もその程度のレベルであったことを強く示唆しています。

(このシリーズは終了)
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