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租税条約を勉強しよう その3 二重課税はどのような場合に生じるか?

属地主義を採用している国の場合、その国の居住者は、国内で得た所得(国内源泉所得)のみならず、国外で得た所得(国外源泉所得)についても居住地国への納税義務があります(無制限納税義務者=全世界の所得について納税義務を負う者)。日本は属地主義を採用しているので、日本国の居住者は、日本国内で得た所得のみならず、日本国外で得た所得(オフショアで得た所得も含む。)も日本に申告・納税する必要があるわけです。

ところで、国外源泉所得については、当該所得が発生した国(所得源泉地国)にも、その所得に対する課税権があります。例えば、日本人が米国株式を購入して、米国企業から配当を得た場合には、配当は米国に源泉がある所得なので、米国に課税権があります。

従って、無制限納税義務者に国外源泉所得が生じた場合には、居住地国と所得源泉地国から二重に課税されることになります。別の表現を使用すると、居住地国と所得源泉地国がずれる場合に二重課税が生じることになります。

ケース①
 日本の居住者が、日本の銀行に外貨預金して、利子を得た場合
   ↓
 利子は日本の銀行が支払っているので、所得源泉地国は日本であり、居住地国=所得源泉地国
   ↓従って
 二重課税は生じない

ケース②
 日本の居住者が、アメリカの銀行に外貨預金して、利子を得た場合
   ↓
 利子はアメリカの銀行が支払っているので、所得源泉地国はアメリカであり、居住地国≠所得源泉地国
   ↓
 二重課税が生じ得る
→条約など各種の調整規定により、実際には、二重課税が生じないケースがあります

ケース③
 中国に赴任している者(中国居住者)が、日本の銀行に円預金して、利子を得た場合
   ↓
 利子は日本の銀行が支払っているので、所得源泉地国は日本国であり、居住地国≠所得源泉地国
   ↓
 二重課税が生じ得る
→条約など各種の調整規定により、実際には、二重課税が生じないケースがあります

 以上のように、居住地国と所得源泉地国がずれている場合に二重課税が生じるので、国内投資が主流であった時代には、居住地国と所得源泉地国が合致しているために二重課税の問題は生じず、従って、二重課税の調整を主たる目的とする租税条約の知識も不要であったわけです。これに対して、海外投資(特に、海外金融機関を通じた海外投資)では、居住地国と所得源泉地国が合致していないことが多いので、二重課税の問題が頻繁に生じ、租税条約の知識が不可欠となるわけです。

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hang up 電話を切る、受話器を置く
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コメント

海外金融機関での運用を行われているかたも増えてきているようです。
二重課税や外国税額控除などの知識を持った上で、やられているのか、若干疑問です。
ご本人が二重払いで損しているだけならまだよいのですが、後になって当局から不正を指摘されたりすると、ただでは済まされないような気がします。
まあ、僕が心配することではないのかもしれませんが。。

さて、今年一年、たくさんのためになる記事を読ませていただきました。
また、うちのブログへたくさんの有意義なコメントをいただきました。
重ねてお礼申しあげます。
PALCOMさんにとって来年も良い年になりますように。

二重課税や外国税額控除などの知識を持った上で、やられているのか、若干疑問です。
→そのとおりだと思います。「若干」というより、「大いに」疑問です。

日本人は分配が好きですが、特殊な事情がない限り、海外直接投資するのであれば分配・配当なしの金融商品を選ぶのが無難です。現地で課税されなければ、二重課税も、外国税額控除も関係ありません。

海外直接投資こそ、バイ&ホールドの超長期投資で!

来年もよろしくお願いいたします。

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