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公共事業は無駄か? その2

昨日の記事では、生活保護代替策としての公共事業について検討しました。本日は、よく言われる、「景気が悪いから、公共事業を増やして景気を刺激すべき」という主張の是非について検討します。

②景気対策としての公共事業
景気対策としての公共事業は、「物が売れず景気が低迷している不況時に、・・・公共事業を行えば、人々の受け取る所得が増え、それによって消費も追加的に増大する。・・・最終的には、所得と消費が連鎖的に拡大し、結局は当初の財政出動規模をはるかに超える掛け算(乗数)的な所得の増大が生まれる。」という考え方を基礎としています。
以下、「 」内は、エコノミスト2006年12月12日 p.108より引用

要するに、不景気の時に公共事業を行えば、所得増大効果が波及的に生まれるので、当初の支出より大きな経済効果が得られるという論理です。

一見もっともらしい論理ですが、この論理を徹底すれば、国は不況時に資金の出し手となって、お金を回す役割を果たせばそれでよいという結論になってしまいます。ケインズ自身、「たとえ穴を掘って埋めるような無駄な(=それ自体に経済的効用がない)公共事業でも、失業を放置して失業手当を払うよりよい」といっています。

しかし、この論理は誤りです。お金を回すことそれ自体に所得増大の波及効果があるのであれば、失業手当にも同じ効果が出るはずだからです。「カネをもらった人が一部を消費に回し、それが新たな所得を生んでさらに消費に回るという乗数的な波及効果が仮に存在するとしても、税金や失業保険を取られる人もいるから、同じ規模のマイナスの波及効果がある。」はずです。

結局、「公共事業の是非は金額や波及効果ではなく、できた物やサービスの中身で判断すべき」という当たり前の結論が導かれるわけですが、日本人にはこの当たり前の結論が常識として身に付いていないように思います。確かに、その支出金額や波及効果(上述のように、実際にはそのような効果は存在しない)で公共事業を評価するという方法は、評価する側(=有権者)も、評価される側(=政治家、行政機関)も非常に楽です。このため、支出金額のみで、つまり、どれだけ地元にお金を引っ張ってきたかで公共事業を評価していますが、この発想そのものが誤っていることを常識として早く共有する必要があります。

まとめますと、

公共事業によってできた物やサービスの価値がゼロ-生活保護や失業手当の給付と同じ

公共事業によってできた物やサービスの価値が財政支出額を上回る-(本来の意味の)景気対策としての公共事業

公共事業によってできた物やサービスの価値がゼロではないが、財政支出額を下回る-次回以降の記事で検討します

今日のイディオム
by chance たまたま、ひょっとして







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コメント

「公共事業の是非は金額や波及効果ではなく、できた物やサービスの中身で判断すべき」
なるほど、唸らせていただきました。
自分のなかでなんとなくもやもやしていた考えが、スッキリまとまりました。
ありがとうございます。

2007年も切れ味鋭い記事を楽しみにしております。

日本では公共事業の比率が諸外国に比べて高いと言われていますが、その公共事業に関して誤った常識を持ったまま選挙で投票していれば、財政赤字が増えるのも当然だといえるでしょう。

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