プロフィール

PALCOM

Author:PALCOM
Patent and Legal Com (HK) Ltd.

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

全ての記事を表示する

FC2カウンター

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ブロとも申請フォーム

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

公共事業は無駄か? その3

前回・前々回では、①生活保護代替策としての公共事業、②景気対策としての公共事業について検討しました。ただ、実際には、両者の性格を兼ねていることが多く、ここから、「公共事業で失業者を雇うなら「所得の分配」という意味でも失業手当と同様の効果が得られる。それなら、失業手当や生活保護のように、何もさせずにカネを払うより、少しでも働いてもらった方がよい。」という主張が出てきます。
エコノミスト、2006年12月12日号p.109 「よく効く経済学 不況時に公共事業を増やすべきか」より引用

数字を使って説明すると、以下のようになります。

①生活保護の場合
生活保護費の支出が10であるとする。生活保護費の受給者はただ消費するだけなので、経済的効用は0である。効用-支出=-10で、効用は0。

②公共事業の場合
公共事業費の支出が30であるとする。公共事業費の受給者が経済的効用20の物を作ったとする。効用-支出=-10で、効用は20。

①、②ともに効用-支出は-10だが、①は効用が0であるのに対して、②は効用が20だから、公共事業の方が優れている。

一見正しそうですが、この考え方こそ日本をダメにして、財政赤字をここまで膨らませてしまった原因です。

上記の考え方には、以下のような致命的欠点があります。
①経済的効用20、支出20とすれば結果はさらによくなるのに、このような選択肢は検討されない。
②経済的効用のある物を作ることができることを前提にしているが、公共事業を続けていれば、経済的効用のある物を新たに作ることが困難となる。日本の現状はこれに近い。
③効用を超える支出分は経済的には生活保護と同じであるとみなせるが、生活保護の名目で分配されていないため、現状を変革する動機付けがなくなる。失業手当や生活保護の名目で分配されていれば、現状を変革しなければならないと考えるはず。
④実際には経済的効用の測定は困難であり、甘めに見積もられてしまう危険性が高い。
⑤公共事業で生活している地域は、一生、無条件で生活保護をもらっているのと同じであり、公共事業で生活していない地域との間で著しい不平等が生じる。
⑥いつの間にか、支出100、経済的効用20というように支出だけが大きくなる危険性が高く、現実もそのようになっている。この状態に至ると、生活保護を給付していた方が国家経済は悪化せずにすむことになる。この場合、弱者のみならず、強者(政治家やゼネコンなど)も生活保護を受けているのと同等の結果となり問題が大きい。

従って、冒頭の主張は、短期的・形式的・部分的には正しくても、長期的・実質的・全体的には誤っているといえます。

今日のイディオム
bump into someone 偶然会う


スポンサーサイト

<< 公共事業は無駄か? その4 | ホーム | 公共事業は無駄か? その2 >>


コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

 BLOG TOP 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。