去年の秋に始まった金融危機以降、撤退に追い込まれた投資家も多いようですが、昨日、久しぶりにBOOM証券の口座を見てみると、成績(外貨建て)がプラスの銘柄とマイナスの銘柄が同数となっていました。
個人的には、資産の一覧表は作らないようにしていますが、BOOM証券は、損益が自動的に計算されて示されているので、嫌でも成績が分かってしまいます。
上昇率トップは、金融危機の最中に購入したDENSO(6902)です。あとは、中国A株、台湾の自転車会社、アメリカのウォルマート(WMT)、マイクロソフト(MSFT)、エクソンモービル(XOM)などがプラスになっています。
逆にマイナスとなっているのは、Oil & Gas、TOPIX Bank ETF、IShares MSCI Indiaです。
経済学者も含めて、昨年度のような派手な下落に動揺しがちですが、ある程度の経験がある投資家であれば、むしろ、ここからの戻りがどうなるかの方がずっと重要であるということは分かっているはずです。
少し以前に引用した野口教授の記事でも、生産高が急激に減少しているから生産高の現象を補うために財政出動が必要だと主張されていましたが、これも目先の生産高の急減に目を奪われている考え方であり(政府による支援が一切不要だというわけではありません。)、デフレを脱却するための財政出動は急激な減少が一段落した後に必要だと考えるべきでしょう。
講談社から「経済危機100年に一度の大嘘-Conundrum 2009 Summer」が発売されていますが、グリーンスパンが100年に一度のTsunamiといったのは、放火犯が火事場に戻ってきて火事を解説しているようなものだという表現がありました。気がとがめた放火犯が、消火活動を促すために、ことさらに誇大な表現を使ったということなのかもしれません。ただ、100年に一度という表現が大嘘だとしても、デフレが長引かないことを意味しませんので、引き続き注意が必要でしょう。
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