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公債特例法について その2

消費税増税の議論が為されるたびに、議論はするが、自分の内閣ではやらないというパターンが定着しています。財政の均衡を目指すというのであれば、消費税増税をすべきという結論になりそうですが、そうではないのでしょうか?

あまりにも現実と法律が解離しているので、国民も、赤字国債を発行してはならないという法律があることすら知らないのかもしれません。もう一度、復習しておきましょう。

財政法第四条  国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。

国の財政も、家計と同じで、給料の範囲内でやりくりしなくてはならず、サラ金に手を出してはいけませんというのが、財政法第四条本文です。財政法第四条但し書きは、例外として、住宅ローンに限っては、将来の収支を見極めた上で借金してもOKというようなものでしょうか。要するに、借金をしてはいけないというのが、国家財政運営の基本原則ということです。

「ちょっと待って。そうすると、ニュースとかで流れている国の借金800兆円というのは何なの?」という疑問が湧いてきます。借金はしてはならないという法律があるのに、国の借金が膨れ上がっているというのは変ですが、それを法的に可能にしているのが公債特例法です。

平成16年度の公債特例法
(目的)
第一条 この法律は、平成十六年度における国の財政収支の状況にかんがみ、同年度における公債の発行の特例に関する措置、国民年金事業の事務費に係る国庫負担の特例に関する措置、厚生保険特別会計年金勘定及び業務勘定の歳入及び歳出の特例に関する措置並びに国家公務員共済組合の事務に要する費用の負担の特例に関する措置を定めることにより、同年度の適切な財政運営に資することを目的とする。

(特例公債の発行等)
第二条 政府は、財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第四条第一項ただし書の規定により発行する公債のほか、平成十六年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行することができる。
2 前項の規定による公債の発行は、平成十七年六月三十日までの間、行うことができる。この場合において、同年四月一日以後発行される同項の公債に係る収入は、平成十六年度所属の歳入とする。
3 政府は、第一項の議決を経ようとするときは、同項の公債の償還の計画を国会に提出しなければならない。
4 政府は、第一項の規定により発行した公債については、その速やかな減債に努めるものとする。

平成22年度の公債特例法
(目的)
第一条 この法律は、平成二十二年度における国の財政収支の状況にかんがみ、同年度における公債の発行の特例に関する措置、財政投融資特別会計財政融資資金勘定からの一般会計への繰入れの特例に関する措置並びに外国為替資金特別会計及び食料安定供給特別会計調整勘定からの一般会計への繰入れの特別措置を定めることにより、同年度の適切な財政運営に資することを目的とする。

(特例公債の発行等)
第二条 政府は、財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第四条第一項ただし書の規定により発行する公債のほか、平成二十二年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行することができる。
2 前項の規定による公債の発行は、平成二十三年六月三十日までの間、行うことができる。この場合において、同年四月一日以後発行される同項の公債に係る収入は、平成二十二年度所属の歳入とする。
3 政府は、第一項の議決を経ようとするときは、同項の公債の償還の計画を国会に提出しなければならない。
4 政府は、第一項の規定により発行した公債については、その速やかな減債に努めるものとする。

要するに、借金がだめだという原則は分かっているけれど、家計が苦しいので、特例として、今年だけはサラ金から借りてもいいことにします。しかし、あくまでも借金がだめだという原則は依然として存在しているので、「その速やかな減債に努めるものとします」と宣言しています。でも、毎年家計が苦しいので、特例が原則のようになってしまい、平成16年度の法律も、平成22年度の法律も、文言はほとんど変わっていません。

麻生政権時代に、金融危機対策のために、麻生氏が「赤字国債の発行も辞さない」と発言しましたけれど、既に膨大な赤字国債(公債特例法の第一項の規定により発行した国債)が発行されているのですから、「辞さない」という表現は不適当です。議論が完全によじれています。

結局、法律と実態がこれほど解離しているわけですので、そろそろ、実態を法律に合わせるのか、法律を実態に合わせるのか白黒つけるべきでしょう。

あくまでも、財政の均衡は維持すべきであり、実態を法律に合わせるべきだと考えるとすると、増税か、政府支出の削減か、あるいは両者の組み合わせという政策になりそうです。しかし、デフレ状況にあるときに、そのようなことをしてもよいのかという疑問は当然湧いてきます。

(続く)
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