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Citibankについて その6-サムライ債の購入は妥当だったのか?

米Citibankについて検討しています。

数ヶ月ほど前に売り出された米Citibankのサムライ債は、あっという間に売り切れたそうですが、本日(2008/11/21-日本時間)、米Citibank(C)の株価は、とうとう$5を下回ってしまいました。米Morningstarのホームページによると、$4.71です。

米Citibankのサムライ債を購入した方が、米Citibankの倒産をどの程度考慮して債券を購入したのか分かりません。米Citibankクラスになると、大きすぎて潰せないから大丈夫でしょうが、世の中に絶対ということはありません。債券を購入する場合、債券発行体の信用リスクをとることは馬鹿げていますから、米Citibankのサムライ債を購入するという判断が妥当であったのか、疑問があります。

本ブログでも、米Citibankの財務状況についての検討記事をいくつか掲載してきましたが、これまでの数字を単純に外挿すると、債務超過に陥る時期は、それほど先のことではありません。米Citibankのサムライ債を購入するとしても、もう少し利回りが高くなければ、割に合わないのではないでしょうか?

個人的には、米Citibankのサムライ債を購入する位であれば、今の時点で、Citibankの株式を購入したいと思います。米Citibankのサムライ債を購入するという判断をしたということは、絶対に潰れないという判断をしているわけです。とすれば、信用リスクは無視してもよく、株価が$5を下回っている現在、さらに下がる余地は少ないといえます。株価が$5を大幅に下回るとすれば、それは破綻状態にあることを意味し、信用リスクは無視できるという前提と矛盾します。

しかし、危ない銀行リストに掲載されている銀行は、100行単位で存在しているので、油断はできません。危ない論拠で、サムライ債にするか、株式にするか決定するような投資は、すべきでないでしょう。なにしろ、「100年に1度の危機」であり、前回の危機(大恐慌)では、約5,000行が倒産したわけですから、本当に「100年に1度の危機」と思っているのであれば、もう少し危機感を持つべきであるような気がします。

香港とシンガポールが預金を全額保護へ

sreyさんから、香港とシンガポールにおける時限的な預金保護制度の強化についての情報をいただきました。ありがとうございます。

sreyさんからいただいた情報は、香港政府のホームページに記載されている情報なので信頼性は高いです。このような状況になると、流言飛語のような情報が飛び交うので、情報ソースは必ず確認したいものです。

sreyさんからご紹介いただいた情報によると、香港での時限的な預金保護制度の内容は下記のとおりです。

First, the use of the Exchange Fund to guarantee the repayment of all customer deposits held with all Authorized Institutions in Hong Kong following the principles of the existing Deposit Protection Scheme, but including Restricted-Licence Banks and Deposit-Taking Companies as well as Licensed Banks.1 The guarantee applies to both Hong Kong-dollar and foreign-currency deposits with Authorized Institutions in Hong Kong, including those held with Hong Kong branches of overseas institutions. It will cover the amount of deposits in excess of that protected under the Deposit Protection Scheme. (香港政府のホームページより引用)
詳しくはこちら

“The guarantee applies to both Hong Kong-dollar and foreign-currency deposits with Authorized Institutions in Hong Kong, including those held with Hong Kong branches of overseas institutions.”と記載されているので、香港ドル建ての預金だけでなく、外貨建て預金も保護の対象となります。もちろん、香港での話なので、円建て預金は当然外貨建て預金ですが、円建て預金も保護対象ということですね。香港外の金融機関の香港支店(Hong Kong branches of overseas institutions)に預けられている預金も保護対象と記載されています。

Both measures take immediate effect and will remain in force until the end of 2010と記載されており、記事が2008年10月14日付(香港時間)なので、既にこの新しい預金保護スキームによって預金が保護されることになります。

同じくsreyさんから、シンガポールでも預金全額保護の措置が直ちに適用されるという記事をご紹介いただきました。
詳しくはこちら

預金保護制度に関しては、日本が金融危機を脱出してからあまり意識したことがありませんでしたが、状況が流動的なので、外貨預金が保護対象になるかなど保護条件も含めて注視していく必要がありそうです。

ヨーロッパでも時限的に預金保護強化政策が採用される予定だというニュースをラジオで聞きました。裏を返せば、それだけ大変なことになっているということでしょう。

Citibankについて その4-下がり続ける自己資本比率

“Will Citibank Survive?”という記事を読みながら、米国Citigroupの財務状況について検討しています。当ブログの記事でご紹介したManの元本保証ファンドもCitibankによる保証付きファンドですし、最近ですと、Citibankのサムライ債が日本で販売されたので、Citigroupのデフォルトリスクについては関心が高いのではないかと思います。

“Will Citibank Survive?”という記事の日付は、2008年3月17日ですので、現状は、これより悪くなっている可能性があります。

Commercial banks, however, have some advantages over brokers. They have access to the Federal Reserve, the so-called lender of ‘last resort’. Also, banks have an “invisibility cloak” to conceal assets, so it is much harder to discern what is happening to the financial capacity of commercial banks than brokers like Bear Stearns.

銀行は、証券会社と異なり、資産を隠すための「隠れ蓑(invisibility cloak)」を持っているので、銀行の財務能力を判断することは、証券会社の場合より難しいと書かれています。

まず、Citiのバランスシートを概観すると、2005年12月から2007年12月まで、負債/株主資本が一貫して上昇しています。

12.3→12.9→13.1→13.8→14.7→15.6→16.4→17.6→18.2

グラフにしてみると、一直線に近い様子でLeverageが上昇しています。これは四半期ごとのデータですが、Leverageが減少しているケースはありません。

しかしながら、筆者によると、公表されているLeverage(負債/株主資本)の計算には、のれん代などの無形資産が含まれており、これは危機的状況では何の価値もないので(no value in crisis)、これを除外してReal Leverageを計算すべきだとしています。

Real Leverageは、以下のとおりです。

21.4→22.2→22.7→23.6→25.0→27.8→31.9→35.1→41.6

この最後の41.6%という数字は、astoundingだと述べられています。英語の感覚がよく分かりませんが、astoundingというのは、surprisingよりかなり強い表現であるように思います。

Tangible equity/Tangible assetが2.3%で、正味の(=意味のない資産を除いて計算し直した)自己資本比率の近似値といってよいでしょう。”This 2.3% number is vitally important to determine whether Citi is solvent.”です。Solventというのは、支払い能力があるということです。

(続く)

<参考> 用語の説明
Will Citibank survive?という記事を参考にしながら、アメリカのCitibankの財務状況について検討しています。
→日本のシティバンク(シティバンク銀行株式会社)の財務状況についての話ではないのでご注意ください。あくまでもアメリカのCitibankの話です。
エコノミスト誌の2008年9月30日号に、懸念されていた金融機関が6つあり、そのうち、3つ(AIG、リーマン、メリル)で、これらは片がついているので、ダウにとっては明るい材料だというような記事が掲載されていました(29ページ)。そして、残り3つのうちの1つに、Citibankが挙げられていました。

今回の米国での金融危機を目の当たりにして、破綻本や口座開設マニュアルなどを読んで、海外口座を開設するのは危ないなという思いをさらに強くしました。外国の銀行の信用リスクについては情報も少ないですし、預金保険制度など制度そのものが異なるので、知識が少ないまま、海外口座を保有していると、不安でたまらないのではないでしょうか?

Will Citibank survive?という記事に挙げられている数値は、基本的な数値ですが、英語で記載されていますし、個別銘柄への投資経験が全くないという方には分かりにくいかもしれません。個別銘柄に投資されているという方には不要でしょうが、自己資本と他人資本の説明を簡単にしておきます。

自己資本と他人資本という概念を理解する上では、金融機関というビジネスモデルは格好の題材であるように思います。他人資本というのは、いわゆる負債(liabilities)で、返済の義務があります。銀行の場合、預金がこれに相当します。預金者から集めた預金は元本を保証して返済する義務がありますので、銀行にとって負債になります。これに対して、株主から出資してもらったお金は返済義務がありませんので、銀行にとって自己資本(equity)になります。自己資本は、株主資本や純資産とも呼ばれます。

他人資本=負債
自己資本=株主資本=純資産(会計に詳しい人は、三者は異なるというかもしれません。)
自己資本+他人資本=総資本
自己資本比率=自己資本/総資本
財務レバレッジ=自己資本比率の逆数=総資本/自己資本
デットエクイティレシオ=負債/自己資本=他人資本/自己資本

Will Citibank survive?という記事のなかで、Leverageと記載されているのが、デットエクイティレシオに相当します。記事中の用語を使うと、デットエクイティレシオ=Leverage=Total liabilities/Stockholder equityです。

Equity/Liabilitiesは、デットエクイティレシオの逆数です。
Equity/Liabilities=自己資本/負債=自己資本/他人資本です。

ここで、自己資本比率=自己資本/総資本=自己資本/(自己資本+他人資本)です。

他人資本が自己資本に比べて圧倒的に大きければ、自己資本+他人資本≒他人資本=負債ですので、自己資本比率≒自己資本/負債=Equity/Liabilitiesとなります。

一般に、銀行の場合、ビジネスモデルが預金(=他人資本)集めなので、他人資本が自己資本に比べて大きくなり、Equity/Liabilities≒自己資本比率となります。

なお、正確には、金融機関の自己資本比率=自己資本/リスク資産ですので、これをリスク調整された自己資本比率と呼ぶことにします。

インデックス投資ブログ界では、個別企業の財務分析は珍しい(初めて?)ですが、自己資本と他人資本の概念さえ分かれば、あとは算数ですので、過度に難しく考える必要はないと思います。

Citibankについて その3-記事を読むための基礎知識の整理

Will Citibank survive?という記事を参考にしながら、アメリカのCitibankの財務状況について検討しています。
→日本のシティバンク(シティバンク銀行株式会社)の財務状況についての話ではないのでご注意ください。あくまでもアメリカのCitibankの話です。
エコノミスト誌の2008年9月30日号に、懸念されていた金融機関が6つあり、そのうち、3つ(AIG、リーマン、メリル)で、これらは片がついているので、ダウにとっては明るい材料だというような記事が掲載されていました(29ページ)。そして、残り3つのうちの1つに、Citibankが挙げられていました。

今回の米国での金融危機を目の当たりにして、破綻本や口座開設マニュアルなどを読んで、海外口座を開設するのは危ないなという思いをさらに強くしました。外国の銀行の信用リスクについては情報も少ないですし、預金保険制度など制度そのものが異なるので、知識が少ないまま、海外口座を保有していると、不安でたまらないのではないでしょうか?

Will Citibank survive?という記事に挙げられている数値は、基本的な数値ですが、英語で記載されていますし、個別銘柄への投資経験が全くないという方には分かりにくいかもしれません。個別銘柄に投資されているという方には不要でしょうが、自己資本と他人資本の説明を簡単にしておきます。

自己資本と他人資本という概念を理解する上では、金融機関というビジネスモデルは格好の題材であるように思います。他人資本というのは、いわゆる負債(liabilities)で、返済の義務があります。銀行の場合、預金がこれに相当します。預金者から集めた預金は元本を保証して返済する義務がありますので、銀行にとって負債になります。これに対して、株主から出資してもらったお金は返済義務がありませんので、銀行にとって自己資本(equity)になります。自己資本は、株主資本や純資産とも呼ばれます。

他人資本=負債
自己資本=株主資本=純資産(会計に詳しい人は、三者は異なるというかもしれません。)
自己資本+他人資本=総資本
自己資本比率=自己資本/総資本
財務レバレッジ=自己資本比率の逆数=総資本/自己資本
デットエクイティレシオ=負債/自己資本=他人資本/自己資本

Will Citibank survive?という記事のなかで、Leverageと記載されているのが、デットエクイティレシオに相当します。記事中の用語を使うと、デットエクイティレシオ=Leverage=Total liabilities/Stockholder equityです。

Equity/Liabilitiesは、デットエクイティレシオの逆数です。
Equity/Liabilities=自己資本/負債=自己資本/他人資本です。

ここで、自己資本比率=自己資本/総資本=自己資本/(自己資本+他人資本)です。

他人資本が自己資本に比べて圧倒的に大きければ、自己資本+他人資本≒他人資本=負債ですので、自己資本比率≒自己資本/負債=Equity/Liabilitiesとなります。

一般に、銀行の場合、ビジネスモデルが預金(=他人資本)集めなので、他人資本が自己資本に比べて大きくなり、Equity/Liabilities≒自己資本比率となります。

なお、正確には、金融機関の自己資本比率=自己資本/リスク資産ですので、これをリスク調整された自己資本比率と呼ぶことにします。

インデックス投資ブログ界では、個別企業の財務分析は珍しい(初めて?)ですが、自己資本と他人資本の概念さえ分かれば、あとは算数ですので、過度に難しく考える必要はないと思います。

(続く)

Citibankについて その2 各国の預金保険制度

Citibankについて検討しています。大きな金融機関が破綻し、金融不安が生じると、「○○銀行は大丈夫でしょうか?」というご質問をいただくことが多いですが、この質問はもっとも回答が難しい質問の一つです。正確なところは、専門家による財務分析を経なければ分からないわけですが、資産の評価そのものが困難で、結論を明確に出すことは困難です。

ところで、インデックス投資家は、普段、財務分析をしませんので、財務関連の知識に乏しいですし、リーマン・ブラザーズ破綻以降、海外投資に詳しくない方も閲覧されていると思いますので、基礎的な概念を確認しておく必要があるかもしれません。合わせて、預金保険についても概説しておきたいと思います。

(アメリカのCitibankではなく)Citibank Japanに円預金をされている方ですが、日本の預金保険の対象となり1,000万円までは保護されます。Citibank Japanのホームページにその旨の記載があります。少し前までは、Citibankの日本支店は外国銀行の日本支店に過ぎなかったので預金保険の対象外でした。この知識のままで、Citibank Japanの円預金について心配されているのであれば、無用な心配です(但し、1,000万円までです。)。現在では、Citibank Japanが日本法人として設立されておりますので、預金保険の対象となっています。

日本の財政破綻を懸念して海外のCitibankに口座を開設された方もいますが、香港とシンガポールにも現地の預金保険制度があります。但し、これらの国々は、預金先の銀行の選択も自己責任だというのが基本方針なので、預金保険でカバーされる額は大したものではありません。実際、香港の場合には、預金保険制度を導入するかどうかを検討する際に、レッセフェールを貫くべきだという主張が根強く、政治的な妥協によって預金保険による保護の額は小さくなってしまったという経緯があります。香港、シンガポールともに百数十万円(邦貨換算、2008年9月現在)程度です。

香港及びシンガポール以外のオフショアに海外口座を開設された方は、International Association of Deposit Insurersのホームページから預金保険制度がある国(地域)を調べることができます。

今回の記事は、預金保険制度の説明だけで終わってしまいましたので、次回以降、自己資本比率、財務レバレッジ、デットエクイティレシオ、ROE、純資産などの基礎的な概念について検討したいと思います。

(続く)

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