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複数通貨で同一ファンドを購入した場合の分散効果について その1

「同一のファンドが複数の通貨建てで売られている場合に、複数の通貨建てで購入すれば分散効果が増大しますか?」という趣旨のご質問をいただきました。

基本的な問題ではありますが、混乱しがちな問題です。既に、相互リンク先の梅屋敷商店街のランダムウォーカーにおいて、「ドル建てファンドは円建てファンドより為替リスクが高い?」という表題の記事で水瀬さんが回答されておられます。同記事のコメント欄を読みますと、議論がかなり紛糾したようですが、水瀬さんがおっしゃっておられるように、
「単に表示方法の違い(普段から円転表示にしているか、売却時にまとめて円転表示にするか)だけで、両者は結局「同じ」ことになるはずです。」というのが正しい結論といえます。

要は、最終的には同じ商品を購入しているのだから、価値は同じだということです。

1ドル=100円=金1gと仮定します。

Aさん:東京で200円相当分の金=2gを購入
Bさん:東京で100円相当分の金=1gとニューヨークで1ドル相当分の金=1gを購入

Aさんには、毎月円建てで金価格を表示したレポートが送られてきます。
Bさんには、毎月円建てで金価格を表示したレポートと、ドル建てで金価格を表示したレポートが送られてきます。

1ドル=X円=金Ygとなったと仮定します。
金を中心に式を書き換えますと、金1g=1/Yドル=X/Y円です。

Aさんには、金2g=2X/Y円の価格であることを示すレポートが送られてきます。
Bさんには、金1g=X/Y円であることを示すレポートと、金1g=1/Yドルであることを示すレポートが送られてきます。

1ドル=X円ですので、1/Yドル=X/Y円です。

従って、Bさんが所有する金2gの価値=X/Y円+1/Yドル=2X/Y円=Aさんが所有する金2gの価値です。

結論は明らかですが、この事案は各種の教訓を含んでいるように思います。

(続く)

海外投資 Q&A その13 新ルール(=要英語力)下でのHSBC香港への口座開設について

質問内容 = 香港上海銀行の①Smart Vantage及び②シティバンク香港に口座を開きたいのですが、海外投資を楽しむ会のマニュアルには2006年8月から①は郵送でOKと書いてあったり、ネットの情報では①も②も郵送は不可とあり、また①は英語ができないと駄目とか・・・
現時点での正しい情報がつかめません。

回答:
①HSBC香港
・郵送での口座開設
HSBC香港についてですが、郵送での口座開設は可能になりました。ただ、これは海外向けの部署を通す特殊な方法ですので、一般的な方法ではありません。従って、一般の支店の行員に「非居住者が郵送で口座を開設できますか?」と質問すると、「できません」という答えが返ってくることが多いです。手続きが面倒ですので、郵送で口座を開設されるのでしたら、専門の業者を通すことをお勧めします。一番スマートなやり方は、HSBC香港などに顔が利くファイナンシャルアドバイザーからファンド(初心者であれば、Manファンドなどの定番ファンドが無難)を購入し、付帯サービスとして口座開設を手伝ってもらう方法です。なお、郵送で口座開設した場合には、投資口座は開設できないという情報もありますので、口座開設を依頼する前に業者に確認する必要があります。香港にも、Know-your-customer ruleという顧客保護のための規制がありますが、郵送の場合、リスク説明を十分にできないので投資口座が開設できないことはあり得ると思います。

・店頭での口座開設
従来は、香港に渡航して口座を開設するのが、結局一番早くて確実な方法でした。ただ、先般のルール改正により、本店で口座を開設する際には、口座開設者本人の英語力が求められるようになった関係で、渡航すれば確実に開設できるとは限らなくなりました。あくまでも本人の英語力が問題とされるので、通訳や辞書の助けがあっても駄目だといっておりますし、紹介者の有無や預金額も関係ないといっています。

本店を訪問して口座を開設する場合にも、HSBC香港などに顔が利くファイナンシャルアドバイザーの助けが得られるのであれば、それが一番よい方法です。単なる通訳ではなく、きちんとしたFAであれば、先方も無下に断ったりはしません。

あくまでも独力で口座を開設したいという場合、本店ではなく支店を選択することをお勧めします。日本人の口座開設はこれまで本店がメインになっており、その数があまりに多いために英語力を要求したわけですので、支店での口座開設であれば、今のところ英語力は要求されないようです(これも数が増えれば英語力要になるかもしれませんが。)。ただ、九龍半島側の支店(チムシャツイ支店など)は非常に混雑していますので、業者さん経由で口座を開設されたほうがよいと思います。

また、根本的な問題として、何のために海外口座を開設するのかという問題があります。仮に英語力なしで口座を開設したとしても、その後の管理が面倒ですので、口座を開設しただけで放置されているケースが非常に多いらしいです。英語力、種銭、投資知識を蓄えてから口座開設されることをお勧めします。

シティバンク香港については、私自身は利用しておりませんので、間接的な情報になります。インターネットでファンドを購入できないそうですが、シティバンク香港に口座をお持ちの方がおられましたら、お教えください。

海外直接投資と確定申告 

<ご質問>
海外口座の場合、確定申告が大変と聞きました。
これは確定申告に必要な書類の作成も自分で行うから大変ということでしょうか?
一応会計の仕事をしていて、確定申告の方法はわかっているのですが、どの程度大変なのでしょうか?身近に海外投資をしている人がいないためアドバイスお願いいたします

<回答>
海外直接投資(日本の金融機関を通さずに行う投資)の場合、源泉徴収されませんので、原則として、確定申告が必要になります。

①確定申告そのものに慣れていない方の場合、確定申告という作業が大変である
→ご質問いただいた方は、会計の仕事をされているので、確定申告そのものは問題ないと思います。

②為替の計算が面倒
常に円に換算する計算を自分でしなければならないので、為替の計算がかなり面倒ですし、為替を記録しておかないと、そもそも計算ができません。

③税制が不明確で、税務署の担当者もよく分かっていないことが多い
この点が、最も問題だと思われます。税制が明確であれば、記録をきちんと残しておけば、作業が面倒でも計算はできるのですが、税制自体が不明確だと計算そのものができません。税務署に確認しても明確な返事がもらえることは稀ですし、間違っていることもありました。会計の仕事をされていて身近に質問できる方がいるのであれば問題はないかもしれませんが、少し細かいことになると、法規を調べるのもかなり面倒です。

④外国税額控除の手続きが面倒
海外直接投資をした場合、現地で納税した税金を控除するために外国税額控除の手続きをしなければならず、これも面倒です。

⑤正確に申告しないと税金関連のトラブルが生じるおそれがある
税務署も暇ではないですから、ある程度以上の資産でなければ細かいことはいってこないかもしれませんが、申告に間違いがあった場合や申告しなかった場合に、トラブルが生じるおそれがあります。

⑥国税不服審判所の審判のレベルが低い
海外投資に詳しい税理士の方から伺った話によると、税務署の課税について不服があっても、国税不服審判で争うことは無駄らしいです。論理立てて反論しても、精査してくれず、海外投資関連の税務に関してはレベルの高い審判は期待できないとのことです。

⑦確定申告した場合、税率面で、海外直接投資の方が不利になることが多い
総合課税された場合の累進税率や株式の売却益に対する軽減税率の不適用など、海外直接投資の方が国内経由の海外投資より税金面で不利になることが多いです。

海外金融機関が倒産したら? その3

ご質問:
香港のBOOM証券についてですが、どの位信用性のある証券会社なのでしょうか? もしBOOM証券が倒産した場合ですが、保有している証券はどのようになりますか?

回答
前回の記事で意見を述べましたように、日本の金融機関の取扱商品も充実してきているので、海外の金融機関にどうしても口座を開設しなければならないという切羽詰った状況でもない限り、海外の金融機関を通じて海外投資をする必要性は少なくなっています。この当りは、ここ10年で劇的に変化しましたので、古い情報に基づいて海外の金融機関に口座を開設すれば有利だと思い込んでいる方は注意が必要です。

一方、海外に住んでいる人や海外取引を行っている人の場合、海外の金融機関に口座を作らなければならないことが多いです。このような場合、信用リスクを軽減するための措置として以下のことが考えられます。

①信用リスクが無視できる健全な金融機関を選ぶ
香港で言えば、HSBC香港などは、現在のところ、信用リスクは無視できるといえます。金融の専門家も、HSBCの資産の分散は完璧であるといっており、資産構成が日本国債に偏った邦銀よりずっと安全といえるでしょう。

②海外ファンドを直接購入する
ファンドを購入する際に、証券会社を介在させた場合、当該証券会社の倒産によって、証券会社を通じて購入したファンドは全て影響を受けるおそれがあります。海外ファンドをファンドハウスから直接購入すれば、中間の金融機関の倒産の影響を受けることはありません。もちろん、ファンドが破綻することはあり得ますが、複数のファンドハウスに分散すればリスクは分散できます。

③投資家保護スキームが充実している国で投資をする
有名なところでは、マン島は投資家保護法があるので、金融機関の破綻が心配な方にとっては有用でしょう。

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Investor Protection
Regulations allow for the establishment of a fund out of which compensation is to be paid to investors in authorised collective investment schemes if a manager or trustee of an authorised scheme is unable to satisfy clients in respect of a civil liability incurred by them in connection with their business. The regulations also provide for the levying of contributions to the fund from managers and trustees of authorised schemes.

Compensation is as follows:

100% of the first £30,000
90% of the next £20,000
with a maximum compensation of £48,000

To date no defaults have taken place and consequently the Compensation scheme has not been activated.

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http://www.gov.im/iomfinance/funds/investorprotection.xmlより引用

同ホームページによりますと、債務不履行が起こったことはなく、結果として、投資家保護のスキームが発動されたことはないそうです。

但し、投資家保護のスキームによる救済を受けることは個人投資家にとって難しいと思われますので、金融商品を購入する際には、信頼のおける金融アドバイザーを介して購入すべきだと思います。

④会計士や金融アドバイザー、弁護士などを予め探しておく
BOOM証券が破綻した場合には、香港の会計士や弁護士の助けが必要になるでしょう。逆に言えば、これらの専門家の助けが得られないような地域に口座を開設するのは、それなりのリスクがあることを覚悟すべきだと思います。香港のヘッジファンドが破綻した際に、70%近くの資産は保全できたそうですが、それを分配する法的手続きに参加できなければ資産は戻ってこないことに改めて留意する必要があります。











海外金融機関が倒産したら その2

ご質問:
香港のBOOM証券についてですが、どの位信用性のある証券会社なのでしょうか? もしBOOM証券が倒産した場合ですが、保有している証券はどのようになりますか?

回答:
香港及びシンガポールのDeposit Protection Schemeですが、保護の対象となるのは、自国の通貨建ての普通預金や当座預金のみです。外貨建ての預金(香港の場合、香港ドル建て以外の預金)や仕組預金などはDeposit Protectionの保護対象ではありません。これらは、もともと元本保証のない投資商品だからです。投資信託、株式その他の投資商品も、もちろんDeposit Protectionの対象にはなりません。

証券会社が倒産した場合ですが、そもそも、証券会社は金融商品の購入を仲介しているだけですので、銀行が倒産した場合とは事情が異なります。従って、「もしBOOM証券が倒産した場合ですが、保有している証券はどのようになりますか?」というご質問に対しては、顧客に代わってBOOMの名義で購入した株式などがきっちり分別して計算されており、監査も適切に行われているのであれば、何ら心配することはないといえます。ただ、倒産するような事態になったとき、法令が遵守されているとは限りませんし、監査法人の監査も絶対的なものでないことは様々な事件から明らかです。従って、そのような事態になったときに日本でいう投資者保護基金のようなものが保護してくれないのかという趣旨のご質問であれば、銀行預金でさえ150万円までしか保証されませんので、非元本保証の金融商品に対して何らかの保証を求めることは困難ですという回答になります。

さらに言えば、仮に何らかの保護スキームがあったとしても、非居住者である我々がその手続きを自分で進めることは極めて難しいといえます。

従って、個別の金融機関の信用リスクが気になるのであれば、当該金融機関の信用リスクを調査したり、金融機関所在国の投資家保護制度を調べたりするより、まずは、海外金融機関を通じて海外投資をする必要が本当にあるのかどうか検討することが重要だと思います。

参考記事:
・海外証券口座のメリットが低下
・海外口座を開かない理由(馬橋のblogより)
・僕が海外証券口座を使わない理由(梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーより)

海外金融機関での海外投資がどうしても必要だという結論に達した場合、どのようにすべきかについては次回以降の記事で検討します。

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